第2話 出会いそして転生
「ここは電車の中か?」
目を覚ますと俺は横長の座席に座っていた。そこは在来線の車内のようで俺は電車窓の外をおそるおそると覗く。
「海の上を走っている!」
いつまでも続く水面と真っ昼間の晴天の中サーサーと電車は水しぶきを上げ走行している。雲一つない晴天だ。
俺は運転席の方へ走った。そして運転台を覗くとそこには誰もいなかった。誰かが運転してるかのように電車のレバーは勝手に動いている。
「ひとりでに電車が動いている……」
「どこに向かってるんだ……」
誰かが突然俺の隣に現れた。
「ぎぃやあああぁあ!」
驚きのあまり俺は座席を降り、腰を抜かしてその場で座りこんだ。
目の前には白色のブカブカの車掌の服を羽織った少女がいる。
「この電車は天国行きですよ」
と一人の少女は話しかけてきた。
とてもきれいな青空のような瞳。髪を下ろしたくせっ毛白髮ロングヘアだ。13から14歳くらいだろうか。
「て……天国行き!どうすれば降りれるんだ!」
「天国行きってことは俺死んだのか……」
「俺はこのまま悔いを残したまま霊になってさまようのか……」
俺は落ち込み、横長の座席で横になった。
「あぁ……俺は霊媒師とかに消されるんだ……」
少女は俺の肩を優しくポンと触った。
「転生……してみたいですか?」
少女は優しく俺の手を引っ張った。
俺はそしてゆっくりと起き上がった。
「あなたが行ってみたい世界に」
「転生できるんですか!?」
俺は驚きのあまり座席から立ち上った。そして少女の顔をさっと見つめた。
「まさか転生できるわけないしな 神のエクルシアの世界に」
「行けますよ」
「はい?」
「行けますよ……転生できますよ その世界に」
その一言で俺は目を輝かせた。だってアニメキャラに会えるなんてことは自称オタクの俺にはとても最高なことだった。
「わがまま言っても良いですか?」
「良いですよ。」
「俺の推しのよぞらが死ぬ前の
時系列の神のエクルシアに行けないのか?」
「行けますよ!神のエクルシア行きに変更します」
キャラが変わったかのように少女は生き生きと話し始めた。
少女はおもむろに胸ポケットからマイクを取り出した。
「まもなく神のエクルシア……神のエクルシアです。お降りの際は足元にご注意してお忘れ物のないようお支度ください」
「それでは快適な
電車は海の上にポツンとある小さな昔ながらの駅に着いた。
プシューと音をたてゆっくりと電車の扉は開いた。
俺はゆっくりと電車から駅にへと降りた。
「俺の名前は五十嵐裕介だ!」
「君の名前は……なんですか?」
「シェイラです」
シェイラは電車の中で、扉の前にいる。
「シェイラありがとな!」
「といかどうやって転生するんです?」
ドテ!
シェイラは驚きのあまりその場でずっこけた。
「えーと……ですね……そこの改札を通ると転生できますよ」
シェイラはわざわざ下車までしてくれて、改札まで案内してくれた。
「そこを通ればいいのか……」
「ありがとな!シェイラ」
「はい! どういたしまして」
シェイラの笑顔はとても眩しかった。
空色エクスプレス @YamiYami24
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