生きている 生きている

@tomotomo173

第1話 君は...

瑠実の記憶はここから始まる。


「残念だが君の余命はあと3月ほどしか残っていない」


その言葉を皮切りにとてつもない吐き気を私にもよおす。

体調の異変を感じ向かった総合病院で告げられた。

この純白で汚れ一つ許さない部屋の一角で私は黒い

病に1秒1秒侵されていく。



<嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ 嫌だ>



その事実を受け止める前に

医者は私に告げる。

「延命措置をすれば短くても1年長ければ5年ほど延命ができる。」

何が何でも生にしがみつこうとする私にとってなんて甘美な囁きだった

のでしょうか。その言葉のおかげで正気を保った、私は言う

「延命治療を受けたい」と、

そして始まった闘病生活、9割方の絶望と一握りの希望をもって

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