10年前の神隠し事件を追う彼女の未来はどこに繋がるのか……
- ★★★ Excellent!!!
10年前、霧の都・亀岡で幼馴染の臣くんが忽然と姿を消した「神隠し事件」。最後に臣くんを見送った志乃は、事件を風化させまいと10年間チラシ配りを続けている。彼女は事件の真相に、この土地に伝わるあやかしが関わっているのではないかと疑っていた。
ある日、狐面をつけた不思議な男・キリヤと出会う。キリヤは人間に化けて暮らすあやかし「化け暮らし」だった。彼との出会いをきっかけに、志乃はついにあやかしの世界へと足を踏み入れる。
キリヤが営むパンケーキ屋「化け暮らしの休憩処」は、化けの皮を剥がれたあやかしたちが安らげる場所。そこで志乃は様々なあやかしと出会い、交流を深めていく。狸耳が生える少女、河童のおじさん、竹を切る真似をする狸…。個性豊かなあやかしたちとの触れ合いの中で、志乃は少しずつあやかしの世界に馴染んでいく。
果たして志乃は臣くんの手がかりを見つけられるのか。そして、美味しいパンケーキとあやかしたちとの交流を通して、彼女が見つけるものとは?京の奥座敷・亀岡を舞台に、ちょっぴりミステリアスで心温まる物語が今、幕を開ける。