高嶺の花の幼馴染

鉄道王

高嶺の花の幼馴染

 以前別のPNで登録していた際に投稿した短編です。




 暦の上では春が近づく早朝、まだ凍てつくような寒さの中、ディーゼルカーが一両ワンマンで駆け抜けていく。何度か川を渡り、トンネルを潜り抜ける。


 車窓から見える景色は、前日まで降っていた雪で白くなった山々が目立っていた。

 車内の客層は地元の高齢者や、通学する高校生が主。

 その中で車内後方のボックス席に座る男子高校生が、車窓を眠たそうな顔で眺めていた。

 よく、歳の割に幼いと言われる顔立ちをしている三年生、佐野久さのひさしは朝、最寄り駅の前にある自販機で買った缶コーヒーを開き、少しずつ飲んでいく。買ってから時間がたったのでちょうどいい温度になっていた。


「温ったまるなぁ」


 思わずそんな声が出る。実は2年前までコーヒーは全く飲めなかったのだが、授業中の居眠り防止のため飲んで回数を重ねるうち、徐々においしいと感じるようになった。ただ飲むなら今でもミルクティーのほうがいいとは思っているのだが。



「マジで!」 


「それ凄いじゃん!!」


「そうそうそう!!」


 2つ前のボックスシートでは三人の女子生徒が会話に花を咲かせ、自然とその会話が久の耳にも入ってくる。

 田舎で目立つイマドキの雰囲気を醸し出した仲良しグループといった感じだ。

 久は、三人の中で通路側に座っていた少女に気が付いた。長い髪をポニーテールでまとめた女の子、大きな目が特徴の端整な顔立ちは輝いて見える。

 彼の幼馴染、山本雪奈やまもとゆきな。部活は卓球部に所属し、中心選手として活躍。その容姿が目を引いて何人も先輩や同級生から告白されていたという。人気者らしく、久とクラスが違うが学校一の美少女という評価をされていることは知っていた。


 久は中学生の頃から雪菜のことが気にはなっていたが元々奥手なことと、高校に入ってから話す機会が少なくなって、全然進展していない。



「それでさーっ昨日弟がね!」


 隣の席の女子が夢中で話していた時、お茶を飲もうとしていた雪奈がふと、後席の久に気が付いた。

 軽く彼に向けて手を振る。シャイな久はそれにちょっと驚き、迷ってから、軽く会釈を返すだけだった。




 ◇◇◇◇◇




 教室に着くと、みんな卒業後の進路や進学先の話題で盛り上がっていた。まもなく卒業式、後輩の女子から告白されたとか、町役場に就職とか各々の進路や恋バナの話題が飛び交う。



(結局三年間言えてない……)


 周りの青春エピソードを聞いていると、自分には恋愛とかそういうものに無縁だったと身に染みた。

 入っている同好会もそんな人間の集まりだ。地味な奴(全員男、彼女無し)がお遊びで将棋を指している同好会(将棋を指していない日すらある)、高校3年間で友達と言えるのもそのメンバーくらいだった。


「一生、彼女できないような気がしてきた……」


 物悲しくなって、苦笑いが漏れた。今日も将棋指しに行ってみんなで駄弁って帰ろうと久は思った。


 ◇◇◇◇◇



 パチ


 暖房のついた空き教室。数分から数秒の感覚で、乾いた音が響く。真ん中に置かれた机に向かい合う形で、久と、隣のクラスの田村が対局していた。近くの席では、二年生の青山が黙々と漫画を読んでいる。


「なあ……佐野」


「ん、なに?」


「お前ヘタレだな」


 パチ


 一手を指しながらそんなことを言う田村。久は困惑して顔を上げた。若干不利な情勢に少しイラついてもいる。


「はぁ?」


「いや、お前はあの超美少女と幼馴染なのに結局なーんも行動しなかったよな」


「うるさいな。余計なお世話だよ、ほっといてくれ」


 田村は雪菜とクラスメイトである。彼も非モテなので、雪奈はカワイイけど緊張して話しかけられないと言っており、幼馴染だと明かした時には羨ましがっていた。


「結局ああいう美少女は俺らから見れば所詮、高嶺の花なんだよな。山本ってこんな田舎にいるのがおかしいレベルだし」


 パチ


 久は無言で香車を動かす。


「僕に勇気が無かったんだよ……チャンスはあってもそれを生かせなかった。ただそれだけ」


 自分でそう言いながらため息をつく。


「そうだよな。それでこそ非モテ仲間だ!俺たちはそうやって連帯していくんだ!」


「あんまりありがたくない繋がりだな……できれば抜けたい……」


 ガッツポーズする田村に苦笑いしつつ、久は次の一手を考える。時計の秒針がわずかな音を教室内に響かせていた。





 ◇◇◇◇◇


 夕方、高校の最寄り駅。ホームのベンチで久は、駅前で買った漫画を読んでいた。

 あれから後輩たちも交えてたわいのないことを喋った帰り、書店で好きな漫画家の新刊が目に留まり、気が付いたら買ってしまっていた。

 長年連載が続くラブコメ漫画。久は中学生の頃から愛読する漫画でニマニマしながら読み進めていく。


「ひーくん!」


「えっ?」


 声をかけられ振り返ると、マフラーを巻いた雪奈が立っていた。両手はコートのポケットに突っ込んでいる。


「ユキちゃん、えっと、どうしたの……?」


「いや、なんてゆーか、最近話してないな~って思ってさ、見かけてゆっくり話してみたい気になったわけ」


 耳に付けていたイヤーマフを外して、久が座るベンチの左隣に腰かけた。このグイグイくる感じ久しぶりだ。


「私もさ、部活が忙しかったし、最近は受験もあったし、こんな風に一緒に帰るの久しぶりだな~ってね!」


「そういや、そうだね。ここしばらくは……2か月ぶりくらい?」


「そうそう、あの時は帰りがたまたまいっしょだったもんね」



「……」


 なかなか、会話が続かない、何を話したらいいんだろうか、久は緊張していた。はきはき喋る雪奈は憧れであり、この明るさと屈託のなさはまさに高嶺の花だ。


「そうだ!さっきね、そこの自販機で買ったんだけど」


 雪奈はコートのポケットに入れていた右手を取り出す。その手にはミルクティーが握られてきた。あげる!と差し出してくる。


「おばさんに聞いたよ。本当はそんなにコーヒー好きじゃないんだってね~!無理して飲んでるんだって~?」


「そ、そうだよ、でも最近はようやく良さがわかってきた……かな」


「へえ~ひーくんも大人になったんだねえ」


「えぇ……??」


「昔はココアだって飲めなかったのにねぇ」


 ニヤニヤと見てくる雪奈に久は困惑してしまった。昔みたいにちょっかいをかけてきたのもそうだが何か貰ったのも久しぶりでそっちも意外だった。


 カーンカーンカーン


 そうこうしているうちに、近くの踏切が警報音を鳴らし始めた。遠くから列車がライトを光らせ、夕焼けに照らされて近づいてきた。




 ◇◇◇◇◇


 車内で、二人は向かい合って座っていた。最初、久が一人立とうとしたら、一緒に座ろうと雪奈に手を引っ張られた。


「なんかねー私が市内に出るのが近づいてから、お父さんがすっごい寂しがるんだよ。お兄ちゃんも一人人で大丈夫かって何度も聞いてくるの」


「そっか。二人ともユキちゃんのこと可愛がってたもんね」


「ひーくんは地元で就職するんだって?」


「誰から聞いたの?」


「おばさんからだよ!こないだ教えてもらったの!」


 母は雪奈を可愛がっているので昔からいろいろな情報が漏れやすい。時に余計なことまでベラベラ話す悪癖もある。


「まあ、地元で生きていくのも悪くないかなって思ってるよ」


「そっか、そっか!」


 雪奈は市内の大学に合格が決まって、春から一人暮らしを始める。大学は実家から行けないことはないが、早朝に出発しなければならないため余裕がなく、大学近くのマンションを借りるとのことだった。


「私、バイトもやってみたいって思ってるんだ」


「いいな、街って。楽しいだろうな。田舎と違って何でもそろってるしうらやましいよ」


「田舎には田舎で良さはあると思うけどな~。まあ何でもあるって言ったらそうかもね!」


 雪奈は楽しそうだった。久は自分にはない明るさや人望がある彼女がうらやましい。中学までと違って話す機会は減ったが、大切な幼馴染であることに変わりはない。

 雪奈も駅で偶然出会ったときには声をかけてくれたし、他人行儀になることは無かった。雪奈は昔のまま変わっていなかった。



「また昔みたいに遊べたらいいな」


 久はふとそんな願望を口にした。


「うん、そうだね。できたらいいね」


 雪奈はそれをどこか、寂しげな目で聞いていた。久が車窓に目を移すと列車は徐々にスピードを落とし最寄り駅へと近づいていた。



 ◇◇◇◇◇


「山本先輩卒業おめでとうございます!」


「ありがとう!」


 校門の前で花束を受け取る雪奈。後輩と握手をしたり、同級生と記念撮影をしたりと楽しそうだ。

 卒業式終了後、卒業生代表を務めた雪奈は人気者なだけあってあちこちで引っ張りだこ。一方久の方は言えば、同好会で軽い打ち上げに出かけようとしていた。


「すっげえ人気だな……さすが山本」


 田村が感心したようにつぶやく。まるでアイドルのような人気ぶりを遠目から眺める久はまだモヤモヤした気持ちを抱えていた。


「今日は盛り上がりましょう!もちろん先輩たちのおごりで」


「焼肉でぱーっとね」


「青山お前少しは遠慮しろよ」


 ちょっとずうずうしい青山に苛立つ田村。久は友達と談笑する雪奈を見る。たくさん友達がいてみんなに慕われて……多分これから自分とは違う世界で輝いていくのだろう。そう思うと何かもの悲しくなった。



「ひーくん!」


 雪奈が久に気が付いて手を振った。そして彼のもとへと駆け寄る。


「せっかくだしさ一緒に写真撮ろうよ!」


「え……いいの?」


「なんで?幼馴染でしょ?こっち来て!」


 そう言うと彼の手を引っ張って門扉の前に連れ出した。同級生に自分のカメラを渡し、久の隣に立つ。


「あ、そっか。佐野くんって雪奈の幼馴染だったよね」


 少し困惑していた同級生は合点がいったのか、カメラを二人に向けた。


「ひーくん。笑顔でね」


「あ……うん」


「じゃ、いくよー!はいチーズ」


 撮影が終わると、よく取れてるじゃんと上機嫌の雪奈。機種は最新型のデジカメだからきれいな画像ですぐチェックができる。久はふと気になっていたことを彼女に聞いてみた。


「あのさユキちゃん」


「ん、なに?」


「いつ引っ越すのかなって?」


「金曜だよ。これからいろいろ準備で大変なんだ」


「そっかもうすぐだね……」


 もう雪奈は今週中に引っ越していってしまう。そう思うと寂しさが込み上げてきた。その久を見て何かを察したのか雪奈はひーくんと言いかける。


「雪奈、私とも撮って!」


 その声は雪奈と仲の良かったクラスメイトにかき消された。雪奈は振り返って快く応じる。


「うん、撮ろっか!じゃ、ひーくんまたね!」


「うん、また」


 女子たちの輪に戻る雪奈横目に友人たちへ目を向けると田村と青山がイラついた顔で久を睨んでいた。




「佐野……」


「佐野先輩……」


「な、なんだよ」


「お前、うらやましいなコンチクショウ!あと俺が言えた事じゃないけど意気地なさすぎ!」


「そうですよ。あの山本先輩と記念撮影してもらえるんですから。幼馴染の特権ってやつですよ」


「先輩にもう少し男らしさがあったらなあ」


「さっきの、別に特に深い意味はないと思うけど……幼馴染だし義理チョコみたいなもんじゃないの」


「いや、わかりませんって、男子とはああいうことしない人ですからね」


 青山が言った言葉が久は少し引っ掛かった。彼女なりに自分を大切に思ってくれていたのだろうか。そう思うと胸が温かくなったような気がした。



 ◇◇◇◇◇



「あんたさー明日はユキちゃんが市内へ行っちゃうんだよ。なんか言いに行かなくていいの?幼馴染でしょ?」


「うーん……ああ、わかってるけどさあ」


 二日後、母が久の部屋に来てそう言った。わかってはいる。わかってはいるけど緊張してなかなか、会いに行けなかった。


「あんた、どうせならさ、お母さんからの入学祝いを渡しに行って来てよ」


「えぇ~」


「どうせ暇なんでしょ!しっかりお別れしてきな」


「わかったよ。行く行く」


 とは言ったものの雪奈の家に行くなんて何年ぶりだろうか?小学生のころはよく遊びに行っていたが、中三を最後に足が途絶えている。緊張を感じる久だったが、ここであっておかないと後悔すると思い、雪奈の家へ向かって、日の暮れた田んぼ道を歩き始めた。



 ◇◇◇◇◇


「あれ?ひーくんじゃん!どうしたの~珍しい」


 チャイムを鳴らすと雪奈本人が出てきた。髪をおろして、ラフな室内着。 いつものポニーテールとは違う大人っぽい雰囲気だ。


「あのさ、明日さ、ユキちゃん引っ越しだろ。ウチの母親からこれ。つまらないものだけど」


「えーっ!おばさんが?ありがたいなあ!あとでお礼の電話しなきゃ!持ってきてくれてありがとね、ひーくん!」



「うん、それと、このあとちょっと時間あるかな?」


「なに?」


「最後に話せないかなって思って」



 雪奈は驚いた後に少し考えてから笑顔で、いいよと答えてくれた。


「ただね、今お父さんとお兄ちゃんがいるからさ、外で話さない?」


「わかった。じゃあ近いから駅でいいかな?」


「いいよ、ちょっと着替えてくるね」


 雪奈は玄関の扉を閉めた。それを見送った後、久はフーと息を吐きだした。心臓がドキドキして止まらない。落ち着け、落ち着けと自分に必死で言い聞かせた。



 ◇◇◇◇◇


 あぜ道をぶらぶらと歩くとコンクリート製の白い駅舎が見えてくる。二人が幼い頃はまだ駅員がいたが、今は無人化されて久しく事務室は外の窓や窓口が固められて閉鎖されている。


「ここも3年間お世話になったよね、明日が最後かと思うと名残惜しいよ」


 雪奈は後ろで手を結び、改札からホームを眺めていた。


「座って話さない?立ってるのもあれだしさ」


「うん」


 雪奈はうなづいて改札口近くのベンチに座る。


「明日、引っ越しだよね。だから最後にあいさつしようと思って……今までいろいろとありがとう」


「こちらこそありがと、なんか変な気分だね。最近あんまり話してなかったからかな?」


 駅舎の照明は中にいる二人だけを照らしている。他に誰もおらずガランとした構内には静かな時間が流れていた。列車の到着時刻までまだ時間があり人と会うこともなさそうだ。


「それで?今日はそれだけなの?」


 雪奈が不思議そうな顔で見つめてきた。思わず目をそらしてしまう。


「いや、そうじゃなくて、本題があるんだけど」


「なに?なに?」


 興味深そうな目線を向けられ、久はポケットに入れていたものを恐る恐る取り出した。


「入学祝いに……迷ったんだけど、これ腕時計」


「あれ?これけっこうするヤツじゃん!どうしたの?」


「貯金があったからね。使い道もなかったから」


 前から何か渡せないかと思って、高校近くの商店街で迷いまくった末結局これに落ち着いた。当たり障りのない選択だと思っていた。


「ホントにいいの?ありがとう!大事にするよ!やっぱ幼馴染っていいなー!」


 喜んでくれたようだ。久は少しほっとしていた。それと同時に何かを言いたい衝動に強く駆られる。ここで言わなきゃ多分一生後悔する。言ってダメでも後悔しないよりはいいと……。


「ねえユキちゃん」


「なに?」


「俺、ユキちゃんのことが好きなんだ……」


 言ってしまった。もう後には引けない。久の心音はドクドクと響き、隣に座る雪奈の顔を見ることができなかった。多分だめだろうな……とは思いつつ後悔は全くなかった。





「それで?どうしたいの?」


「えっ?」


 雪奈の返答は意外なものだった。全く動じることなく久の目をまっすぐ見てくる。


「ひーくんは私とどうなりたいの?」


「え、えっとそれは……」


 この答えは久にとって予想外だった。見定めるように質問する雪奈の表情には、感情が浮かんでいない。


「そりゃ……付き合えたらいいなって、中学の頃から思ってた。けどさ」


現実でそう思っていても相手は学校一の美少女だ。上手くいくはずがないそう考えて何も行動しなかった。


「それをはっきり言ってよ!わかんないじゃん!君の性格じゃあさ」


 呆れたようにため息をつく雪奈。まあそうだよな、と久が思っていると。雪奈はニコッと微笑んだ。


「まあいっか、付き合ってあげても」


「え?……マジ」


「うん」


「ほんとに?いいの?なんで?」


 信じられず、何度も聞き返した。頭の中が真っ白で、あたふたしている久にかまわず雪奈は続ける。


「だってさひーくん優しいじゃん!いつも人に親切だしさ!私も人としては好きだよ。まあ恋愛対象かって言われたら少し微妙だったけど……でもそれはこれからどうとでもなるでしょ!私たち赤ちゃんの頃からの仲なんだよ」


赤ちゃんの頃から一緒に遊んでいて、兄妹のように仲が良かった小学生時代。でも中学くらいからだろうか、美しく成長する雪奈を意識して、今までのように接することができなくなってしまった。


「確かにそうだけどさ、3年間そこまで話してこなかったよね?それでもいいの?」


不安げに聞く彼と対照的に雪奈はまったく動揺していなかった。


「高校に入ってからずっとひーくんがどうしてるか気にしてたんだ。卒業したら疎遠になっちゃうのかなって思ったら寂しかったしさ」


「俺のことそんなに気にしてくれてたんだ……」


自分が勝手に縁遠くなったと思っていただけだった。勝手に決めつけていた自分を久は恥じた。


「うん、でも私、卒業後はどこに行くかわからないよ。多分地元には戻らないと思うし、それでもいい? 私がどこへ行ってもついてきてくれる?」




その問いに久は即答する。後悔しないと決めた彼にもう迷いはなかった。雪奈とずっと


「うん。ずっとユキちゃんのことが好きだった。だからどこへでもついていくし、ユキちゃんにふさわしい男になれるようにがんばるよ!」


それを聞いて雪奈は安心したような顔になる。それを見て久もやっと緊張が解けた。二人は笑顔でお互い向き合った。


「そっか……それでいいなら、これからよろしくね!」


「うん、こちらこそよろしく!」



まだ寒い三月の夜。これからはじまる新生活に思いをはせ、二人は列車が来るまで、語り合ったのだった。




























































































































































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