なんでヒロインじゃない私に構うんだ!!

キャロル

第1話

…さて、現実逃避がてらと言ってはなんだけど私の生い立ちについて『今北産業』の方たちに向けて説明しよう

OL私過労死

どハマりしてた小説に転生(意味不)

何故かヒロインフル無視で私モテモテ←今ここ(* 'ᵕ' )☆

…ナンデェ!?

いやいや、ただイケメンと美女のラブラブが見たかったんですがこれは、これは一体どうなってるんだぁ…(困惑)

とはいえ何もなしにこんなモテるわけないじゃないか?と思ってるそこのキミ!特別に回想シーンを通してお伝えしよう!

ホワンホワン…


ジリジリジリジリ!!

「…やばい!寝坊し…た?」


「あれ、何か私胸デカくね…?」


「ていうか、若返ってる?」


「…何処ここ」


待て待て、戻りすぎ戻り過ぎ!!

落ち着けぇ?私落ち着けぇー?

……よしっ、落ち着いた


「行ってきます〜」


「……」


そうなのよね

家なんか、家庭崩壊しそうになっててうん…

なんでこんな重い設定が一般モブにあるんだろう

作者は私…と言うか一般モブに恨みでもあるのか…?

そんなこんなでね

家の所に名前書いてるやつあるじゃん?あれ見て名前覚えてキャラとか知らんから素で行くことにしたのよ

まぁ初め席に着こうとして驚いた

ねぇんだもん私の席

いや、さ?クラス違うとかなら分かるじゃん

バッチしここであってるんだよ

もう紛うことなき私が行く所だって

いやぁなんかね私の席だけ無いって表現したけど場所自体はある明らか教室に異質な空間空いてるしね?

んで、まぁ虐められたやつだって気づいてセンセ通ったからさりげなーく目を見たらまぁなんということでしょう!見て見ぬふりをするとは!……あーいや、センセとは言え面倒事は極力無視するもんなのか?うーん

とりあえず、センセはグルと生徒もグル……あれぇ?私ミカタイナイ…?

いや待て逆の可能性が捨てきれない

私こそがいじめっ子だった…?

じゃなさそぉ、なーんか明らかいじめっ子が私の方にきてるぅ

ちょっと現実逃避ついでに自己紹介(二回目だって?気にするな!)

私…『アルフォン・シーナ』は、この世界が創作の世界だと知っている。

元々、私は地球でOLだったがひょんなことから事故に巻き込まれ転生してしまった。

…いや、ほんと意味わかんない「引かれる…!」なんて思ってたら異世界、それもちょっと前まで読み漁ってた恋愛小説の世界なんて

確かに憧れてたよ?

私だってかわいい女の子として生きたいとは思ったよ!?

…はぁ、なに切れてんだろ

というか、この世界のヒロインバチクソ可愛いのよ!

私が男だったら絶対付き合うレべルでもう最高にかわいいのよ!

まぁ、ちょっと問題があるとすれば、メンヘラ気質なのが…いやそれでも「可愛いは正義」!

よしオタク全開だと、これ見てる人困惑モノだし、そろそろ冷静に

(改行挟んで切り替えよう…いわゆる閑話休題ってやつだね)

はい、えーとクソ可愛いヒロインガン無視でなぜか一般モブである私にイケメンたちが寄ってくるこの世界を恨みつつ、ヒロインがハーレムにするべく奔騰する話だ!

さて、なんだかんだあってどうにかいじめっ子を乗り切った私は休憩中に、最推しに会うため保健室に逃げ込んだ


「それで、なんで私にそんな相談をするわけ?」


この人は、いわゆる年上ツンデレキャラでありすごくかわいい方です―ありがとうございます。もう死んでも後悔はありません


「ちょっ、ちょっと!大丈夫!?」


「あ、すみません―ちょっと供給過多で死にかけてました」


「―相変わらずよくわかんない子ね」


「推しが喋ってることに感動してるんです―死ねます、『我が生涯に一片の悔いなし』です」


「なによそれ…」


「前の世界の作品に出てきたすごいかっこいい方です」


「へぇ、好きなの?」


「いえ、どちらかと言えば『盲目の闘将』であるシュウ様の方が好みです」


「そ、そうなのね」


「それで、どうしたらヒロインであるノアさんがモテることが出来ると思いますか?」


「急に話が戻ってきたわね…とりあえず、現状どうしようもないんじゃないかしら?」


「そうです―ね」


「ま、あまり落胆しないで頂戴—元からわかりきってたことでしょう?」


「それは、そうです…ね」


「―ここに座りなさい」


「??」


「来ないのかしら?」


意味が分かった私はおずおずと太ももに頭を預けると「あらあら、顔が赤くなっていくわね」とからかわれてしまった


「推しに膝枕されてるこの状況—死ねる」


「あいかわらず、面白い子ね」


くつくつと笑い楽しそうに頭を撫でられ「ふぇぇぇ」と情けない声がもれてしまう

あれなんか百合始まってる?


「そういえばなのだけれど」


「どうされました?」


「授業でなくて大丈夫なの?」


「先輩に教えてもらえばいいかなって」


「どうせ、テストなんて簡単ですしお寿司」


「お寿司?それってなにかしら」


「んー、魚いるじゃないですか」


「ええ、いるわね」


「あれの身を掻っ捌いて食べやすいサイズにして食べるんですよ」


「へぇ、不思議ね」


「そうですねぇ、こっちの世界だとそういう文化がないですものね」


「食べるって発想の前に殺されてしまうもの」


「ですです」

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なんでヒロインじゃない私に構うんだ!! キャロル @kyarolu

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