第10話:現状把握はとても大切

前世名白川三郎、現世名エイト、20歳です。


前世では小説家をしていました。


前任者から世界開拓記への記載する役割を引き継ぎました。


今回は転生者の傾向を現段階までのデータとしてまとめてみたいと思います。


現在の転生者は3名。


名乗らないが殺し屋を自称するナイン、


前世では化学をたしなんでいたというテン。


前記の通り、意思の疎通、言語の理解は可能で、読み書きのみ国による違いが出ています。


現状、転生者達全員に血縁関係はなく、完全にランダムに発生している。


比較的に若者、日本人が多く、異世界転生というものに巻き込まれた事実を受け入れる傾向がある。


何か特殊な能力とかには目覚めていない?まだ探していないのほうが正しいか。


比較的に職人気質の人間が多く、世界に……歴史に何らかの痕跡を残している。


今のところこんなところだろうか?


私は次の調査内容として、特殊能力の有無について調べようかと思う。


例えば他人類より肉体的に強靭であったり、人知を超えたい能力に目覚めていたり、もしかするとするかもしれない。


次に世界観について、とりあえずモンスターがいるので異世界であることは決定。


時代背景は旧石器時代に近い。魔法は……今のところ見つかっていない。


人類は転生者の影響によりコミュニティを形成し、村と呼べるレベルまで発展している。


また、転生者の影響で識字率が高く、宗教に熱心だ。


繁殖には神の木になる木の実が必要で原材料は人の死体。


これを食べることにより老も若いも関係なく妊娠、出産が行える。


性別は無性。


こんなところだろうか?


改めてまとめてみると謎が多い。


しかし、異世界に前世の常識を持ってきても意味がないことのほうが多いので一旦は忘れよう。


現状これだけわかっていればいい。


転生者は世界を発展させる存在である。



クリア歴30年、後にこの情報は歴史書の1ページ目となる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

毎日 13:00 予定は変更される可能性があります

転生賢者の愉快な世界開拓記 @fuu349ari

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画