第一章 打ち合わせ

「持ち物はこれでいいだろうね?」

そう松川は彼らに問うた。彼らは全員

「異議なし」

と、答えた。その日は有名な竹峰ちくほう山荘への旅行の打ち合わせの日だった。

「そういえばはどうだったんだい?上安。あと、富士野、は完成したかい?」

そう、上安と富士野に聞いた。

「ああ、広品、隈野くまの、安芸のことかい?彼らはけれど、出発当日の昼3時までには着くつもりだとさ。」

「ああ、竹峰山荘の設計図のことかい?方眼紙に描いてきたから今出すよ。」

二人は、ほぼ同時に答えた。

「ちょっと、被ったせいでほぼ聞こえなかったから、二人とも別々に言ってよ!」

そう川越に笑いながら言われた。二人はどこか冷たい視線を松川に向けた。

松川は、

「ごめんごめん、まさか同時に答えられるとは思ってもいなかったんだ。俺も詰めがあまかったよ」

そう謝罪した。

上安と富士野は、それぞれ答えたあと、皆は富士野が広げた設計図に目を向けた。設計図をカメラで撮っていた巴は、に気付き、質問した。

「部屋が異様に多くない?それとこの、これ何なの?」

「何やらは、

「それにしても、多すぎない?何故こんなにも、倉庫あきべやが必要なの?」

その答えは、しばし皆で考えたがその答えは出なかった。そのため、

“全員片付けが出来ない”という事で片付いた。

「まあそんなことより」

そう酒田が口を挟んだ。

宴会うたげ1日目でいいね?」

そういうと、皆、首を縦に振った。

「それと、旅行に行く人はさっきのにプラスしてそれぞれ仕事に関係あるモノならなんでも持ってきていいとしたいんだけど」

そう萩原はぎわらは松川にきいた。

「別にいいけど。だけど何を持っていくか事前に教えてね。」

「佐藤、ところで睡眠薬持ってないかい?」

すると谷川が

「それは川越に聞けよ」

と、ツッコミを入れた。

「まあまあ、要点はこんなもん?それと、設計図と持ってくるモノが書かれた紙、こっちに2、3日貸して」

「ああ、彼らに連絡するためか」

「ま、そゆこと」

「打ち合わせはこれで終わりにして、少し雑談しよ」

「「そうしよう」」

…というノリで雑談に入っていった。

ここで酒田、松川、川越、谷川、萩原、巴、佐藤、富士野と今いない広品、隈野、安芸について、それぞれ紹介したいと思う。

酒田弘 26歳 推理小説作家

松川純也 28歳 小学校教員

川越新里かわごえにいさと 24歳 薬剤師

上安誠司 25歳 科学者

谷川隼人たにがわはやと 26歳 エンジニア

萩原美歌 27歳 画家

巴登 25歳 カメラマン

佐藤肇さとうはじめ 24歳 医者

富士野颯太 27歳 建築家

広品康三郎ひろしなこうさぶろう 28歳 数学者

隈野歩 29歳 ピアニスト

安芸幸四郎 24歳 技師

…といったところだ。彼らは、全員は、狩西大学の卒業生であると共にそこの歴史同好会に所属しており、仲が良かったので数ヶ月に一回は、皆で旅行に行っていた。そして今回、松川の従兄弟が神田不動産の社長であり、彼がこの竹峰山荘を得たので、ここに旅行に行こうという事になったのである。

 雑談が進んでいく中、綺麗好きな川越が、ある事を進言した。

「今度、みんなで山荘、掃除に行きましょうよ」

全員賛同した。 

「まぁ、そろそろ打ち合わせも終わりなので、まとめようと思う。」

「出発は12/25、待ち合わせ場所は陽田駅の11時25分集合、それから旅行は5泊6日、宴会うたげは初日、持っていくモノは…」

と、読み上げながら改めて要点を書いた。(何故もう一枚必要かというと、予備のためである)

 まあ、そんな所でこの会議はおひらきとなった。
































 















 その夜、静けさが漂う竹峰山荘のすぐそばに。暗くてそれ以外の事は分からない。だが、。それは何処どこかうめいているように見える。。その

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

結局は“0”に戻る @SSK_smng

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ