あとがき



 いかがでしたでしょうか?皆々様へ、ご愛読ならびに応援ありがとうございました。

 

 小説を読むのが好きで、お暇ができたので手を出したのが、本作『あなたは親なんですから--養育義務遂行施設--』でした。

 子どもを持たない自分にとって、子育てする側には尊敬の念は絶えません。あんなにふにゃふにゃでもろい生きものに対して、どんなに頭を捻ってもどんなに体を削っても、減点方式でしか採点されない親という存在には頭が上がりません。

 着想を得たのは、養育義務遂行制度はABEMAPrimeで論争されていた『【15歳で母に】4年後の人生は?自業自得?若い出産に批判的な声も‥逃げた父親は?~』で司会進行の平石直之氏が、『社会で(逃げた父親が)責任を果たす部分はあると思うんです。そういった制度があれば、直接対面はしなくても、そういう形でお金が入ってくるとか、私は社会で必要なことかなと思うんですけど』という発言を聞いて、「じゃあ収容所か?」と思いついたものでした。

 養育義務遂行施設は養育費からどうしても逃げたい親か養育費を稼ぐ基盤のない親のための単身者用住居施設です。

 ◯ーマンエキサイトみたいなノリで女性向けスカッと作品みたいに話数を伸ばすことはできましたでしょう。

 とはいえ『親の均衡』で書いたように懲役じみた労働の手取換算はさして大金にならないだろうし、今年は闇バイトが大量勃発した年、大金を掴むとなると考えれば考えるほど「親が子どものために」の大義名分で、とんでもない犯罪が行われる可能性もあるんだよな、と『親ができること』で今里が沖一華に訴えたように、それはかなり危険な状況を催すおそれもあるのだな、と『親の欠落』『親ができること』は書いていてしんどかったです。でもこれを書くだけでしんどいなら、リアル子育てはもっとしんどいのだろう、と身に沁みた冬でした。武邑叶の被害はまだかわいいものです。

 ちょうどそのとき、柞刈湯葉氏の『まず牛を球とします。』を読んでいて、そこでカクヨムを知りました。それで投稿してみようと思った次第です。

 2024年ももうお終いですね。来年は2025年、映画『ターミネーター』において、T-800とT-1000とカイルが過去へ移動するまであと4年ですよ。といっても2004年には『ターミネーター3』でT-800の改良型T-850が出てきていますから今更ではありますか。

 SF作品を楽しむのは好きでしたが、書くのは初めてでした。現代社会問題をテーマにするにあたって、時系列や年代、歴史、まだこびりついている今現在のもやっとする不平等感、親権の男女割合が1対9であることや男尊女卑といった偏りをどこまで持ち込めるかが難しかったです。勉強は色々したものの、やっぱり人の不幸を出力するのは苦しいですね。

 面白いと思っていただけたなら幸いですし、気付きを得られたならもっと幸いです。

 お付き合いありがとうございました。よいお年をお過ごしください。

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あなたは親なんですから--養育義務遂行施設-- 多々志麻子 @Tatashima

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