第3話
「…本気で言ってる?」
「うん」
「本当に本気?」
「うん」
「浮気しないでよ?」
「浮気なんかしない。吉岡里帆としか」
「不倫しないでよ?」
「不倫なんかしない。吉岡里帆としか」
「……」
「浮気も不倫も絶対にしません!吉岡里帆としかしません絶対に!」
「……吉岡里帆とは意地でもするのね」
「結婚はおまえとしかしない!」
「当たり前でしょ!」
「吉沢亮となら浮気してもいいから!だから!俺と!結婚してください!」
勢いよく土下座をする男。
「ちょっとやめてよバッカじゃなの!?」
男はゆっくり顔を上げた。
「…そうだよバカだよ。俺はバカだよ」
「いっつもふざけた事ばっか言って」
「…ごめんなさい」
女の前で正座をして背筋を伸ばした男。
「プロポーズくらいちゃんとしてほしかった。もっとかっこつけて言ってほしかった」
「…うん、わかってる」
「わかってないじゃん」
男は女の手を握った。
「来週末さ、行きたいって言ってた〇〇ホテル予約取れたって言ったじゃん?」
「うん」
「そこでちゃんとする。プロポーズ」
「!」
「もう指輪も用意してある」
「やだ…」
「なんで!?」
「なんで…なんで今そういうこと言っちゃの!?」
「だってなんか怒ってんだもん」
「やだもう…ほんっとにバカ…!」
女は男に抱きついた。
「バカでごめん」
「でも…嬉しい…ありがと…大好き」
「俺も」
「プロポーズ期待してるからね」
「乞うご期待」
「変なサプライズとかやめてよね」
「え」
女にキスをしようとしていた男の動きが止まった。
「え、ってアンタまさか…」
「…っはー!こ、この俺がそんな、へ、変な、サプライズなんかするわけないだろう!?」
「…するつもりだったんだ」
「しません」
「楽しみにしてる」
「サプライズなんてしません絶対に」
「んもーすぐスネるんだから」
男の首に腕をまわしキスをする女。
「俺と結婚してくれる?」
「うん」
「マジで?」
「吉沢亮と浮気しちゃうけどいい?」
「うん」
「ヤッター!」
「1回だけだぞ?」
「なにそれアハハ」
「でもその前に…」
「…なに?」
「もう俺としかできない身体にしてやる!」
女を押し倒し激しいキスをする男。
「…んん…もうなってるってば♡」
「な…っ!」
「…バカ♡」
「んあー!ダメだもうダメだ!結婚しよ!今すぐ!」
「ほんっと…バカなんだから♡」
浮気宣言 まりも @maho-marimo
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