ああ、また名作に出会ってしまった。

素晴らしいんですよ。最近のこの作者さま。
そう言いたくなってしまう。

生命に向き合い。
少女の、つまずいてしまった日常を描き。
愛らしいセキセイインコの、ピーコ。
約五千文字のなかで、過不足なく、すとん、と終わる物語。

生命をあつかっていて、この感動的な読後感にするのは、並大抵のことではない。
だって五千文字しかないし。
下手に生命をテーマにすると、読者は、読了後、寒々しい気分になったりする。

この作者さまには、それがない。
根源に、生命を尊いと思う感謝の心と、慈しみの心が、しっかりとあるからである。
だから、生命をあつかっても、嫌味なく、五千文字で、感動作が生まれるのである。

きっと、皆、好きなショートだと思う。
読みやすくて、素直に感動できるから。

私に同じような作品を書けと言われても、書けない。断言できる。
それほど、生命に向き合ってショートを書く、というのは、難しいのである。
つい堅苦しいレビューになってしまったが、このショートは、さっと読める読みやすいショートなので、オススメですよ!

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