第6話

――エピローグ――


「おじいさま、伯爵様を貴族会から永久追放だなんて、別にそこまでされなくても…」

「なにを言うかセシリア。君の事を一方的に無下にした不埒な男など、存在価値もない。ここから消えてもらって当然だ」

「ルリアの方も全くその姿を現さなくなってしまいましたし…。私は私で彼らの今後を楽しみにしていたので、なんだか寂しくなってしまいましたね…」

「…セシリア、君も貴族令嬢だけあって、なかなかに根性が座っているんだな…」

「そうですか?」


結局ノレッド伯爵がそれまでの勢いを取り戻すことはなく、フォーリッドの持つ圧倒的な影響力の前に消えていくことしかできなかった。

…最後の最期、彼はセシリアとの関係を切り捨ててしまったことを心から後悔したと言われている。

その感情をもっと早く抱いていたなら、このような結果にはならずに済んだであろうに…。

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私を追い出したことを今になって後悔するなんて、ざまぁないですね♪ 大舟 @Daisen0926

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