誰もが人生で一度は通りすぎる、青春の一瞬一瞬の尊さと痛み。

陸上選手の夢を諦めてしまった冬樹、
人には言えない秘密を抱えた遥香、
元気印の裏に、有り余る想いをもてあます千夏、
クールな優等生にはおさまりきらない秋人――

大人と子供の端境期にある登場人物の4人の名に冠された、はる、なつ、あき、ふゆの符号。それは、移ろい、姿をかえながらも、その時どきならではの美しさを見せてくれる、季節の尊さそのもの。

誰よりも傍にいるのに、心だけは重ならない。
お互いを思いやる優しさのなかに、言葉にできない気持ちと見えない視線が交錯しあう四人の関係がなんともエモーショナルで、心がぎゅっと締めつけられます。
青春のさなかにいる人も、すでに通り過ぎてしまった人も。
自分の心の声に正直に、自らの選択に責任をもって、勇気ある一歩を踏み出す彼らの成長ぶりに、ひとしく目頭が熱くなること請け合いの、極上青春恋愛小説です!