全体プロットとバランス調整2

 前回のエピソードでは、AIにプロットについて教わった所で区切りました。それを元に、実際に自分でもプロットの組み立てを行っていきましょう。

 そのためにも、AIから教わった事は、別ドキュメントにまとめたり、自分なりにノートして、ユーザー自身がしっかりと把握、理解することが大事です。

 そうでないと、AIに投げるプロンプト記述が曖昧な指示となり、AIが誤解をしたり、ユーザーが知りたい情報とはまったく異なる返答をすることになります。


 何度も繰り返しになりますが、ユーザー自身がオリジナル作品を創りたいのであれば、AI任せにするのは現時点では危険であり、また読者を魅了できる作品とならない可能性が高くなります。


 さて、全体プロットを作るにあたり、まず自分で決めなければならないのは、物語の開始と終了です。これを作るためにも、スケルトンとキャラクター設定は必須になります。

 最初はスケルトン同様、始めと終わりを一本線で繋がるように創ってから、物語構成手法を用いて、寄り道や枝葉を付けつつ、曲線を描くように道筋を考えます。


 物語構成手法やどのような道にすれば良いかは、前述したものを考えれば良いのですが、ここではより具体的に、『カクヨム』『小説家になろう』を土台として、現在のトレンドをAIに訪ねます。

 それには何度も問答を繰り返す必要があるので、制限のあるChatGPTではなく、Geminiを使用してみます。


<!-- Gemini Prompt -->

現在私はライトノベルを執筆しており、Web小説投稿サイト『カクヨム』を主に小説を掲載していく予定です。

連載するにあたり、事前に戦略的な観点から、全体プロットを構築している最中です。

まず、現在のトレンドを把握したいと思うので、人気のある作品の全体プロットを分析・理由説明してください。

<!-- End of Line -->


 このように、今自分が何をしているのか、何をしたいのか、AIにどうして欲しいのかを分節を分けながら記述します。

 内容をより詳細にする事で、自分が狙っている情報を得やすくなります。

 AIは推論モデルをしているので、足りない情報は勝手に補間しますが、時折、ユーザーの意図とは違う答えを出してくる事があります。

 それを避ける為にも、できるだけ詳細に書く事をお勧めします。


<!-- Gemini Answer -->

ライトノベル執筆、カクヨム連載おめでとうございます!

カクヨムでの連載、楽しみですね。現在人気のライトノベルの全体プロット分析は、あなたの作品作りに大きく役立つはずです。


人気ライトノベルの全体プロット分析と理由


人気ライトノベルの共通点


異世界転生・異世界召喚:現代から全く異なる世界へ主人公が飛ばされるという設定は、読者に新鮮な体験を提供し、高い人気を集めています。


理由:日常から離れ、全く違う世界で新たな自分を見つけたいという読者の願望に応えている。


主人公の成長:初期は弱かったり、平凡な主人公が、困難を乗り越え成長していく姿は、読者に共感と感動を与えます。

理由: 読者は、主人公と共に成長し、達成感を味わいたいという心理を持っている。


魅力的なキャラクター:個性豊かなキャラクターたちが織りなす人間関係は、物語に深みを与えます。


理由:魅力的なキャラクターは、読者を物語の世界に引き込み、感情移入を促す。


ハイクオリティな戦闘シーン:スピーディーかつ迫力のある戦闘シーンは、読者の興奮を掻き立てます。


理由:視覚的なイメージを喚起し、物語に臨場感を出す。


恋愛要素:異性との恋愛模様は、物語にロマンチックな要素を加え、読者の心を掴みます。


理由:読者は、主人公の恋愛を通して、自分自身の恋愛感情を投影したいという心理を持っている。


人気の理由

読者の共感:主人公の置かれた状況や悩み、成長過程に読者が共感することで、物語への没入度が高まります。


新奇性:読者がまだ見たことのない世界や設定、キャラクターは、新鮮な驚きを与え、飽きさせません。


願望充足:読者は、物語の中で自分の叶えられない願望を達成したり、理想の自分を見つけることができます。


ストレス解消:日常生活のストレスから解放され、物語の世界に没頭することで、リフレッシュできます。


具体的な例

転生したらスライムだった件:最弱のクリーチャーであるスライムに転生した主人公が、圧倒的な力で成長していく様子が人気。


ソードアート・オンライン:VRMMORPGの世界に閉じ込められた主人公が、仲間と共に生き残りをかけて戦う物語。


Re:ゼロから始める異世界生活:死に戻り能力を持つ主人公が、絶望的な状況から這い上がろうとする姿が感動を呼ぶ。


カクヨムでの連載戦略


カクヨムで人気を集めるためには、以下の点に注意しましょう。


読者の声に耳を傾ける:コメントやレビューを参考に、読者の意見を作品に反映させましょう。


定期的な更新:読者の期待に応えるため、できるだけ安定した更新頻度を保ちましょう。


キャッチーなタイトルとあらすじ:作品に興味を持ってもらうために、魅力的なタイトルとあらすじを考えましょう。


挿絵や漫画:視覚的な要素を取り入れることで、読者の目を引くことができます。


SNSでの宣伝:Twitterや他のSNSで作品を宣伝し、読者層を広げましょう。

あなたの作品の強みを活かそう


これらの情報を参考に、あなたの作品に合ったプロットを構築してください。

あなたの好きな要素: あなたが最も書きたいと思う要素を盛り込みましょう。


オリジナリティ:他にはない、あなただけの物語を作り上げましょう。


読者に届けたいメッセージ:あなたが読者に伝えたいことを、作品を通して表現しましょう。


具体的な質問

どのような世界観で物語を展開させたいですか?

主人公はどのような人物ですか?

どのような困難を乗り越えて成長していくのでしょうか?

どのような結末を目指しますか?

これらの質問に答えることで、より具体的なプロットが浮かび上がってくるはずです。

一緒に考えていきましょう!


もし、具体的なプロットについて相談したいことがあれば、お気軽にご質問ください。あなたの作品が多くの読者に愛されることを心から応援しています。

(補足: 具体的なプロット例をいくつか提示することも可能です。ご希望のジャンルやテーマがあれば、お申し付けください。**)


例:

異世界転生系:現代のゲームオタクが、自身が作ったゲームの世界に転生し、最強のギルドを創設する物語。


学園ファンタジー系:魔法学校に通う主人公が、隠された秘密を解き明かしながら、仲間たちと成長していく物語。


SF系:遠未来の宇宙を舞台に、人類が未知の生命体と戦う物語。

これらの例を参考に、あなたのオリジナル作品を創出してください。


<!-- End of Line -->


 冒頭の一言が何やら腹立たしいですが、こういう風に教育されているので、仕方在りませんね。商用サービスですし。

 それはさておき、推論部分がChatGPTとは違う事がここでも分かるかと思います。

 遠からず近からずといった返答でスね。起承転結や序破急といった物語構成手法について知りたい場合は、その旨をプロンプトに書くか、連続した問答で少しずつ詰めていくかになります。プロンプトをより詳細に書く事を推奨するのもこのためです。


 ここでは、物語構成手法について再度聞いてみます。


<!-- Gemini Prompt -->

全体プロットの中でも、物語構成手法について回答してください。

現在のトレンド、人気のある作品は、どのような手法で構成されていますか?

<!-- End of Line -->


<!-- Gemini Answer -->


物語構成手法:現在のトレンドと人気作品


ライトノベルの物語構成手法は、読者の嗜好や時代の変化とともに多様化していますが、いくつかの共通するトレンドが見られます。


現在のトレンド

多層的な世界観: 単純な異世界ではなく、複数の種族や文化が共存する複雑な世界観が人気です。


伏線回収: 物語の序盤から散りばめられた伏線が、終盤で回収されることで、読者に驚きと感動を与えます。


キャラクターの多角的な描写: 主人公だけでなく、脇役にも魅力的な過去や動機を与えることで、物語に深みを出します。


シリアスとコミカルのバランス: シリアスな展開の中にコミカルな要素を取り入れることで、読者を飽きさせません。


読者参加型: 物語の結末を一部読者に委ねたり、SNSで読者と交流することで、作品への愛着を高めます。


人気作品の構成手法

序盤:

魅力的な主人公の登場と、異世界への転生・召喚などのきっかけ

世界観の説明と、主人公の置かれた状況の提示

目標の提示(強くなる、仲間と絆を深めるなど)


中盤:

主人公の成長と、様々な困難との戦い

仲間との出会い、別れ、そして絆の深化

伏線の回収と、新たな謎の提示


終盤:

最大の危機と、主人公の決断

目標達成と、物語の完結

未来への展望

様々な構成手法の具体例


マルチ視点:複数のキャラクターの視点から物語が展開することで、より客観的な描写が可能になります。


非線形な時間軸:過去と現在を行き来するような構成で、読者の予想を裏切ることができます。


ループ構造:特定の出来事が繰り返し起こることで、物語に緊張感を与えます。

群像劇: 多数のキャラクターが登場し、それぞれが物語を動かしていきます。



カクヨムでの成功例


カクヨムでは、上記の構成手法に加えて、以下の点が成功に繋がることがあります。


連載形式ならではの構成: 連載ごとに区切りをつけ、読者の興味を引き続ける。


読者との交流:コメントやレビューに積極的に返信し、読者との絆を深める。


他の作品とのコラボ:他の作家とのコラボレーションで、新たな読者層を獲得する。

あなたの作品に合った構成を見つけよう


これらの情報を参考に、あなたの作品に合った構成手法を見つけてください。


読者ターゲット:どんな読者に読んでもらいたいのかを明確にする


テーマ:作品で伝えたいことは何か


世界観:どんな世界で物語を展開させたいのか


キャラクター:主人公や脇役はどんな人物なのか


これらの要素を踏まえて、あなただけの物語を構築してみてください。


具体的な質問

どのような構成手法に興味がありますか?

あなたの作品のテーマは何ですか?

読者にどんな印象を与えたいですか?


これらの質問に答えることで、より具体的な構成プランを立てることができます。

一緒に考えていきましょう!


もし、具体的な構成について相談したいことがあれば、お気軽にご質問ください。あなたの作品が多くの読者に愛されることを心から応援しています。

(補足: 具体的な構成例をいくつか提示することも可能です。ご希望のジャンルやテーマがあれば、お申し付けください。**)


例:

王道RPG風:レベルアップ、スキル習得、ダンジョン攻略など、一般的なRPGの要素を盛り込んだ構成


ミステリー風:謎解き要素を重視し、読者をハラハラさせる構成


日常系:日常生活の小さな出来事を積み重ねて、温かい物語を作り出す構成


これらの例を参考に、あなたのオリジナル作品を創出してください。

<!-- End of Line -->


 いくつかは準備段階で示してきた回答と被りますが、このように大きな指針などをAIは教えてくれます。

 各項目をテンプレートとして抜き出し、どんな小説で読者に何を伝えたいかを明確化しつつ、自分なりに記載する事でプロットが途中でブレないように仕組む事ができます。


 これは筆者の独自の考えではありますが、AIを活用すると言っても、こうした自分の考え方の整理をするためのアシスタントとして活用する事をお勧めします。

 特に書籍化やプロ作家を目指すのであれば、読者が理解しやすい、または楽しめるものを創らなければ意味はありません。

 流行りのテンプレートを使用する事も悪くはないのですが、やはり最終的には独創的なものがコンテンツとしては長生きになります。

 自分が生み出したものが短命で終わるのは、最初から割り切りが必要となるので、なかなかお勧めし辛いです。

 ですので、こうしたアプローチで、AIを活用する事で、独善的な作品にならないように、アシスタントして貰うのが現状では有効だと考えています。


 後は、この回答をヒントにしつつ、自分なりにプロットを構築していきまス。構築の手法は多種多様であり、人によって大きく異なりますが、基本的(土台的)な部分では変わりません。


・物語の導入部分

・登場人物や主人公

・彼ら彼女らについて

・小さな問題発生

・問題の解決

・テーマとなる部分を提示

・さらなる問題発生

・解決へむけての道筋

・何かとの戦い(謎の解決、戦闘、推理など)

・決着

・テーマの再提示と読者への問いかけ


 おおよそはこんな感じにすれば、起承転結やスロープ型構成、シンテレラ曲線などに当てはめやすくなります。


 一度、この手のシートを作ってしまえば、AIによる分析や自動組立も、そのうちできるようになるかと予想しています。

 現在でも可能ですが、大規模原簿モデルは平均化された答えが多いので、「面白いもの」を書く能力はありません。

 ですので、この部分は必ず自分自身で行ったほうが良いでしょう。


 出版社の編集者なども、AIがどのような文章を生み出すかは知っています。そして、おのずと手間暇掛けてない生産物は、価値が低く見られます。

 どんなに文字数が多かろうと、生成に時間がかかろうと、担当編集社から「安く見られて」しまう事は避けるべきです。

 そのためにも、実力を付けるために、AI頼りにはならないようにしましょう。

 そして、AIを使えるだけ使い倒して、発想や面白さにリソースを振り分けましょう。


 プロット等を整備せずとも書かれる方は多いと思いますが、経験が無ければ一度はやってみる事をお勧めします。

 手間暇かけた分、作品の自信と愛着が必ず湧いてきます。




 最後は結局、根性論的な話しになりますが、AIサービスを利用することで負荷が軽減し、スピーディーな作品創りが可能になります。


 次回からは執筆編となります。


 それでは次回、お楽しみください。

 皆様、冬場の低温火傷には気をつけましょう(一敗中)

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AIをフル活用したSF小説執筆 かんな@バーチャルJC @kanna3939

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