獄門妖怪戦域　— デッドスウィート・ナヰトメア —

　かつて大罪により打首獄門に処された幾多の妖怪たち。彼らの怨念は凄まじく、人はそれを鎮め祀るため祠を建て、奉じた。
　時は流れ令和七年の初夏。神奈川県溟月市――偶然にもある少年の生き血により、平安の世に千人を喰らった最悪の女妖怪——喰餓鬼が甦る。しかし先人の陰陽師は獄門後、妖怪が甦ることを見越してその身を式神の位に落とす呪いをかけていた。
　喰餓鬼は少年――磯崎雄太郎の式神となることを余儀なくされ、自由の身を得るため雄太郎を「懐柔」しようと目論む。
　しかし雄太郎には普通の高校生とは違う事情があり、喰餓鬼の籠絡が意味をなさない。彼が望んだのはあろうことか、彼女と友になることであった。
　時期を前後し現代に蘇った獄門妖怪たちは、生前成せなかった野望を成し遂げるため暗躍しており……？
　淫靡で残…続きを読む