いつかかならず

@Kuina-0707

第1話 普通の学生生活



かずき「いつかかならず俺が・・・」



中学の入学式俺はだるそうに時間がたつのを待っていた。

入学式が終わり、早く帰ろうとしていたその時、後ろから声がした。

「次はクラス発表だぞ。かいはすぐ帰ろうとするよな」

親友の野村かずきだった。かずきは小学校の時からの仲である。

だるそうに頷きながら学校に再び向かった。


自分は1組、かずきは4組だった。

教室の真ん中の席で一番目立つ席だとかいは最悪と思いながら、

自分の席に腰をおろした。

「今日からこのクラスを担当する足立透です。」

礼儀正しい30代前半の男の先生。生徒と関わりをあまり持たなそうな

感じの雰囲気。俺好みの先生と勝手にかいの自称特技が発動していた。

「一人一人自己紹介したら今日は解散です」

と先生が言うと1人ずつ自己紹介をし、終わると俺はすぐに帰宅をし、

お風呂に入り、夕方だがすぐに寝た。


目が覚めるとすっかり朝になっていた。

ため息をつきながら制服に着替えて学校へ向かった。

登校中後ろから元気な声が聞こえ、俺は後ろを振り向いた。

「おはよう!一緒にいこ~」

「車のスピーカー漏れかと思った」

「相変わらず失礼&意味わからん例えするよね~」

この元気な女子は近藤香里奈で、小学校からの知り合いである。

「今日から部活体験いけるけどかいはどこか行く?」

「あんなめんどいの誰がやるかよ」

「でも、何かしらにははいらないといけないらしいよ」

今の一言で俺はため息をついた。

「じゃあ料理でもやろうかな。少しできるし」

「えー一緒にバスケ見に行こうよ。今約束したからね。じゃあ後で教室行くね」

と一言いい、走って前にいる友だちのところにいった。

バスケなんかやって何の意味があんだよ。料理ならできたら生活で使えるのに。

どうせ家帰っても誰もいないのに…。


今日はコミュニケーションをとる授業というわざわざ授業でやる意味

があるのかいつも疑問に感じている。義務教育だから仕方ないと昔から

の考えている自分は、ひねくれているんだと思う。ただ、こうゆう性格

は嫌いではないので別に直さなくてもいいやと思っていると、視線を感

じた。

「かいくんってぼおーっとしてる感じの子なの?何かみためかっこいい

のにもったいないねうちは富山千枝よろしくね。」

ルックスがいいこの子は富山千枝というらしい。俺の前の席である。

初対面で見た目を褒めるやつは会話のネタがないやつか、もてるやつのど

ちらかであると勝手な偏見で評価した。俺が苦手なタイプである。

「それ。俺も思ったんだよね」

次は左隣の野中圭介が喋った。こいつは周りの目を気にしてるタイプだなと

またしても勝手な決めつけをした。

「今日寝不足なんだよね」

と適当に流した。そうしたらチャイムがなり、助かったと思った。

なんで寝不足なの?という返しが絶対に来るのでそれを考えていなかったからだ。

帰るかと思いかばんを持つと、香里奈が廊下で待っていた。

「早くいくよ。かいの行動は分かってんだからね」

仕方ないから俺は一緒に体育館に向かった。


体育館に向かうとかずきがいた。

「かいがいるなんて今日雨でも降るかな」

と笑いながらかずきは言う。

「暇つぶしだよ。そういえばバスケやるって言ってたな」

「イエス!強制でどっかしらはいらないとだから一緒入る?」

「確かに」

無愛想な俺の相手してくれる男子なんてかずきぐらいだしなと思った。

「まあ考えとく」

と喋っていると先生らしき人がやってきた。

「バスケ顧問の水野亜美だ。やる気のないやつはいらないから。まずお前らのやる

気を確かめるために校庭の外20週してこい」

皆驚いていた。ボールを触れると思っていたのだろう。俺はそれより驚いたのがこの

水野っていう先生の体系がデブだということ。絶対お前は走り切れないだろと思いな

がらかずきと外へ向かった。


かずきは足が速いので先に走っていた。俺は走るのがとても苦手で小学校のマラソン大会でもビリかビリから二番目しかとったことしかない。案の定俺より足の速い人しかいなく、すぐに周りに誰もいない状況になっていた。

しかし、走り終えたときには俺は上位の方にいた。多分みんな途中でさぼり始めたのだろうと思った。俺もさぼればよかったと思っていた。

なぜなら、一歩も動けない状態であり、帰れないと悟ったからである。かずきは先に終え、帰ってしまった。どうするかと考えてた時に

「おつかれさん。かいがもう走り終えたなんて実はいつも本気出してない感じ?」

ニコニコ笑いながら香里奈が来た。

「一歩も動けない俺を見てそう思うか?今日家まで送ってくれない?」

「あ、うん。仕方ないな~もう。もともとを言えば私が連れてきたんだもんね」

一瞬顔が赤くなったような気もしたが走ったせいだと思った。

「すまん。助かる。借りをつくったからいつか返すよ」

「じゃあ買い物付き合ってよ!今週の土曜日空いてる?」

「あいよ」

「じゃあメアド渡すからメールで詳しいこととか決めよう」

「了解」

人に借りを作るなんて最悪な一日だなと感じながら香里奈と喋りながら帰った。



筋肉痛がひどすぎて学校を休むことになってしまった。なので、ゲームと香里奈との

メールをしていたらあっという間に土曜日になった。最近できた近くのショッピングモールに13時に待ち合わせをすることになっている。15分前につきマップを見ながら待っていることにした。少し経つと香里奈がやってきた。

「待った?学校とかはぎりぎりに来るからまだ来てないと思ってたよ。まさか楽しみにしてた?」

「うん、楽しみにしてたよ。」

ちょっと顔が赤くなりながら、香里奈が言った。

「え、意外な回答でびっくりなんだけど」

「筋肉痛で外出てなかったからな。ところで顔赤いけど平気か?」

「そうゆうことね。暑いから早く行こう。ばかかい」

「お、おう」

何か怒らせることしたかなと疑問に思いながらショッピングモールに向かった。

「そういえば何を買いに来たん?」

「最近できたショッピングモールだから来てみただけ。田舎にこれはすごいよね」

「確かにな。適当にぶらつきますか。」

「うん。早く行こう!」

想像以上に楽しみにしてる俺がいる。いつもの俺じゃない感情になっている。体調不良になったことがないがこれが体調不良というものだろうか。香里奈と洋服や香水、カフェなどを満喫した。


「久々に色々買い物して楽しかったよ!かいありがとうね」

「こっちも楽しかったからお互い様だな。あとこれやるよ。この前のお礼な」

「ありがとう。でもなんでタオル?」

「さっきバスケの靴買ってたからバスケ入部すると思ってタオルにしたんよ」

「ありがとう!」

香里奈がうれしそうな顔を見てこちらもうれしくなった。その後は仲良く二人で喋りながら帰ることにした。


久々の学校登校にだるさが数倍にも感じた。教室に入ると富山千枝と野中圭介に話しかけられた。

「最初から学校連続で休むとは不良君なの?」

「それそれ俺も聞きたかった。」

「筋肉痛でやすんだんよ」

「面白すぎでしょう」

「それ面白すぎ」

「自分でも思う」

「今日体育あるからまた筋肉痛になるかもね」

「たしかに。まあ適当に流すから平気でしょ」

「今日はサッカーらしいよ。俺サッカー部だから知ってるんだ」

「さぼれるからラッキーだな。てか、部活もはいらないといけないのか」

「うん。かい以外皆入ってるよ。うちはバスケ部に入ったよ」

「まじか。それも適当に考えとく。」

話していたらチャイムがなったので急いでグランドに向かった。


ストレッチと腕立て伏せと腹筋を毎回体育をやる時行うという説明を受けた後、

サッカーを試合形式にやりはじめた。女子がみていることもあるのか男子はすごくやる気だ。俺はそうゆう雰囲気が苦手で目立ちたくないので端っこの方に立っていた。少しやり始めると俺のチームに野中がいた。

「絶対に勝とうな。かい」

「だから俺は適当に流す言うたやろ」

これだから運動部な奴は暑っ苦しいから嫌なんだよと心の中で思った。サッカーが始まると驚いたことがある。それは野中があまりうまくないということ。小さい頃からやっているらしいが素人の俺でもわかるぐらいうまくない。周りの女子や男子も「あれでサッカー部てやばくない?」という声が聞こえた。

それでも野中圭介という男は頑張っていた。俺はあいつのこと好きではないけど、頑張ってるやつが馬鹿にされるのは気持ちがよくない。残り時間も少なくなり、両者共に点が入ってない。俺は野中を呼んだ。

「野中、お前はゴール前で待機しててくれ」

「なんか秘訣でもあるのか?」

「まあ信じてくれ」

「わかった」

運動をあまりしない俺だが視野は自信がある。さぼってたおかげでみんなの癖もわっかた。流石自称人間観察得意分野。相手が俺の前でドリブルを仕掛けてきた。それをあっさりと奪いドリブルをした。相手は驚いている。これがたまらなく好きな瞬間である。

さっきまでたっていただけのでくのぼうだった人間に取られてさぞ悔しいことだと思う。俺だったらそう思う。そうこうしている間に相手がボールを取りに来た。うまいやつの見様見真似でドリブルをしてみたらあっさりと抜けた。その後二人抜き、残りはゴールキーパーのみである。前にいる野中にパスをした。

「最後決めてこい」

これで野中の約束も果たせただろと思ったら野中は笑っていた。それと同時に先生に笛を吹かれた。

「サッカーのルールしらんのか?それはオフサイドだぞ」

オフサイド?そんなルールあるなら最初から言えよと言いかけたが、野中に謝る方が先だと思った。

「野中ごめんな。ルール知らんくて。勝ちたかったのごめん。」

「平気!それよりも最後のすげえな!」

「たまたまだよ」

「才能だろそれ。あんなに熱いプレーできるならスポーツやったほうがいいよ。あと圭介でいいよ。お前のプレーみてファンになったよ!」

といいながら肩に手をまわしてきた。

「圭介汚いからやめろ」

「まあまあいいんじゃん。あらためてこれからよろしくな」

かいにうざったい友達ができた時間であった。


教室に戻ると富山千枝に話しかけられた。

「かい最後のかっこよかったじゃん!」

「見てたのかよ」

「うん!周りの女子があの子かっこよくない?って言ってたよ」

「まじか。めんどくせー」

「またまたー。モテて嬉しいくせにー。あ、圭介もよかったよ」

「なにそのおいらはついでみたいな言い方。ひどくね?」

「そうゆうキャラなんだよお前は」

「かいまでそうゆうのかよー」

「何あんたらいつの間に仲良くなったの?」

「別に」

「おい」

「あー圭介が勝手に思っているだけね。」

「そうゆうこと」

「おい!」

三人でゲラゲラ笑っていた。意外にこいつらいいやつだし、一緒にいて楽しいやつらだと認識を変えることにした。


今日のすべての授業が終わり、帰ろうとしたとき教室にバスケ部の顧問が入ってきた。

「竹本今日から部活だからな」

「入った覚えないんですけど」

生きてきて一番焦っている自分がいる。あんなにだるいスポーツやりたくないのに。

「学校に来てない竹本が悪い。担任にも許可得たから安心しな」

「自分足とか遅いですしついていけないので…」

「いいから早く体育館にこい。あと、竹本の体育姿とか見てたが才能あるから無駄にするな」

あれだけで何がわかるんだよ。しかも競技ちがうじゃねかよ。俺は半ギレのまま体育館に向かった。



体育館にはわかっていたが香里奈とかずきがいた。

「かい!なんでいるの?」

香里奈とかずきがハモる。

「色々あったんだよ」

というと顧問がやってきた。

「お前らアップは終わったか?終わってんなら男女ともレインアップシュートの練習」

「はい!」

全員が声を上げた。俺はバスケのことを何も知らないのでどうしたらいいかわからないでいると、顧問が話しかけられた。

「竹本は周りを少し見たら混ざれ」

うんっと頷いた。そしたら急に大声を出された。

「うんじゃねえだろ。はいって言うんだよ!!」

「はい」

場がいきなり凍り付いた。こんな所に監禁されることになるとはと思いながら皆の動きを見た。どうやらレインアップシュートはドリブルしながら2歩歩いて決めるシュートだと分かった。その後少しボールを触り皆の輪に入った。難しいのかわからないがシュートを決められる人はほぼいなく、体格がよい人しか入っていない気がした。恐らく先輩たちだと思った。自分がやる番が来てとりあえず先輩の真似してみるかと思った。

「たたたたーん、ひゅ」

言葉にしながらやってみた。まずはリズムを覚えるだけと思っていたが、なんと一本目から入ってしまった。周りがざわざわしていた。そんなにすごいのかわからないが多分たまたまだろうと思った。しかし、その後も5回やって4本決めた。どうやらまぐれじゃないらしい。

「どうやってやった?コツ教えてかい」

「うちも知りたい!」

かずきと香里奈が話しかけてきた。

「先輩の見たらできた」

「んだよそれ。天才かよ」

「それね。なんかやる気ないかいに負けるの悔しい」

といい二人して先輩のプレーを見始めた。そうすると周りの人たちも見始めた。


「竹本こい」

顧問に呼ばれた。なんかまたやらかしたかなと思い恐る恐る向かった。

「私が才能あるっていった意味が分かったか?お前は人のプレーを自分流にコピーできるん能力がある。もう一つは仮説だがサッカーの時のプレーを見たが視野が広く癖を見抜く能力もある」

確かに小学校の時の体育も同じような体験があったような気がする。

「ただ、お前には弱点がある。」

「体力ですか?」

「いや、正確には筋力がなさすぎることだ。簡単に言うと才能はあるが身体能力が低いということだ」

「結局才能ないのと何が違うんですか?」

「身体能力は鍛えれば誰でもある程度のとこまで上達できるということだ」

「別に興味ないんで」

「どうせ部活は強制なんだから嫌でも私の意見には逆らえないけどね。部活は今日はここまで。また明日」

と言い残し先に帰りやがった。せめて顧問は当たりの人が良かったと思った。片付けを終えてかずきと香里奈と三人で帰ることにした。


「まさかかいに才能があるとは」

香里奈が言った。

「走れるようになったら最強じゃね?」

「どう頑張ってもかずきには勝てないよ」

「唯一自慢できることだからな」

かずきは誇らしげに言った。

「そう言えばこないだもらったタオルちゃんと使ってるよ」

「俺もバスケに入るなら買えばよかった」

「それね!」

俺と香里奈が笑っているとかずきが香里奈に話しかけた。

「かいからそれもらったの?」

「そうだよ。いいでしょ」

「ふーんそんなに仲良くなったんだ二人は」

かずきの顔が少しいつもと違って見えた。その後かずきはあんまりしゃべらず、俺と香里奈は楽しく帰った。疲れただけなのかわからないがかずきにメールを送った。返信は疲れてるだけだよときたので一安心し、ご飯と風呂を済ませ俺はすぐにベットに向かった。



その後の学校生活はクラスメイトの友達を増やしたり、部活で体力づくりをし、練習試合では先輩の試合を出るなど一般の人からしたら充実した学生生活を送っているように見えていると思う。ただ、そんなことはないのだ。それは、学校が始まって1か月、最近親友のかずきが学校に来なくなっていることである。心配なので明日家に行くことにした。



家につきピンポンを鳴らしたがかずきの返答はない。仕方なく帰ろうとすると母親がでてきた。

「かいくん。久しぶり」

「お久しぶりです。かずきと遊べますか?」

母親は困った顔していた。

「かいくんだけに言うね。顧問の先生にひどいことされて人に会いたくなそうなのよね。もともとメンタルが強いわけではないから一時的なものだと思うんだけど。」

「わかりました。少し自分も周りに聞いてみます。」

「いつもありがとうね。かいくん。来週には学校行かせるから。その時はよろしくね。」

「いえいえ。それじゃさようなら。」

一日何で時間をつぶそうか考えながら家に帰った。



月曜日の朝学校に行くとかずきがいた。周りがざわざわしていた。

あいつ先生殴ったらしいよ。あんまり近寄らないようにしよう。

「おはよう」

後ろから香里奈が話しかけてきた。

「かずきのことなんか知ってる?」

「先生ともめた話があったらしいけど詳しい内容は分からないかな。」

かずきがそんなことするはずない。俺が一番知っているはず。とりあえず話しかけようと近づこうとしたとき

「お前らに何がわかんだよ!」

かずきは怒鳴り声をあげ学校を去っていった。

俺はすぐに追いかけて、かずきを呼び止めた。

「かずきおひさー。なんかあったのか?」

「かいだけは俺を信じてくれるよな?」

「当たり前のこと言うなよ。事情おしえてくれよ」

「先生とはあまりかかわらないほうがいい。もう俺来ないから」

かずきは言葉を言い残し帰っていった。

俺が言葉を出そうとしたとき、後ろから声がした。

「竹本!そこで何してるんだ」

振り向くと先生複数人がいた。急いで教室に戻ろうしたとき

「お前かずきと何を話していた」

「急に帰るといったので心配になって」

「ほんとにそれだけか?」

「はい」

「あいつとはもう関わるな」

むかついたので言い返そうとしたが顧問ににらみつけられ、怖くなり何も言えなかった。


次の日、学校をさぼりかずきの家に訪問しに行った。インターホンに反応がない。

ドアが開いていたので

「すいません。かずきいる?」

誰も応答ないがお風呂場で水の音が大きく聞こえたので足を運ぶとそれは血だらけのお風呂にかずきがいた。状況がいまいち読みこめない自分だったがとりあえず救急車を呼んだ。



仕事を抜け出したかずきの親と合流し、医者の話を一緒に聞いた。

「どうやらかずき君はリストカットをしていたそうです。学校でいろいろあったらしいのですが詳しいことは何も言いたくないそうです。」

医者の声を聴いたかずきの親は泣いていた。

俺は信じられないことがあった。もともとかずきはメンタルがそこまで強くないが親に迷惑をかけたり、心配することだけは絶対しない。

「すいません。かずきと話してきていいですか?」

親より先に行くのはどうかと思いながらしゃべると

「ご家族がいいのであれば医者からは許可できますが…」

「うちは大丈夫です。むしろかいくんのほうが話しやすいこともあるだろうし」

俺はお辞儀をしてかずきのところへ向かった。



「体調はどう?」

「まだフラフラするけど大丈夫」

顔色は少し悪いが笑顔で返してくれた。

「何があったか聞いても大丈夫?」

「学校の先生とは関わらないほうがいい」

「学校の先生に何かされたのか?」

かずきが話そうとしたとき

「三村だいじょうか?」

と学校の先生が入ってきた。

校長、担任、部活顧問などが来ており、俺は先生に興味がないので知らない人も多かった。病院にそんな人数いたら逆に迷惑だと思うのは俺だけか?と思っているとかずきの顔色が悪くなっていた。

「三村君とお話あるから竹本君は下がりなさい」

「わかりました」

と言いながら退出しようとする俺を見ていたかずきの顔が見たことない顔をしていたのが気になるが明日聞けばいいかと思いながら家に帰ることにした。



次の日病院へ行くと面会拒否になっていた。体調が悪いのだろうと思ったが、1週間立て続けに面会拒否だった。メールを送っても帰ってこないので心配になり医者に話を聞いたが元気だということらしい。そろそろ退院できるそうなので、家に帰ってきたら顔出すことにした。



久々に学校へ登校した俺はありえないことを耳にする。

それはありもしないかずきの噂が飛び交っていること。

俺がそれを聞いてイライラしているときに先生やクラスメイトの人たちが口をそろえて、あいつには関わらない方がいいよと俺に言ってくる。恐らく俺が一番仲いいことを知っているのだろう。

「かい。ちょっといい?」

香里奈が話しかけてきた。

「かずきの噂聞いた?」

「ああ、皆見てもいないことに盛り上がって腹立つ。人間は面白そうなことが現実になってほしいから嘘でも信用しやすいていう弱点を何で気づかないかな」

「どうやらこの噂先生が特定の生徒にお金を渡して広めているらしい」

「それも噂だろ?」

「いや、うちの友達が現場を目撃したんだって」

「事情聴きに行くか」

「それが…」

「どうした?」

「うちもそれを聞こうとしたんだけど先生が来てその子連れていかれて。そのあと聞こうとしても何も教えてくれなくて」

「やっぱりな」

「やっぱり?」

「かずきの時も先生が来てから一回も会えてないだよね。後、かずきが先生に関わらないほうがいいって言ってた。ちょっと俺は自分で色々調べてみる」

香里奈が心配そうに言ってきた。

「これ以上関わらないほうがいいんじゃない?」

「どんな理由かわからないがあのかずきがあんなことになってるんだぞ?もしかしたら香里奈とかにも被害が出るかもしれない。俺の大切な人たちにこんなことして絶対に仕返ししてやる」

「うちのこと大切ってそれは友達として?それとも…」

「香里奈は首を突っ込むなよ。それじゃあ今日ちょっと先帰る」

走っていく姿を見ながら香里奈が言う

「今日まだ授業何も出てないじゃん!」



俺は家に帰るとノートを取り出し、これからの作戦を考えた。情報が少なすぎるので、学校に行かないと何もまだできないと思った。仕方ないのでタイトルだけ書くことにした。


【いつかかならず】


ここから普通の学生生活だったかいの復讐劇が始まる。






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