希望を探す物語

このお話は悲劇から始まります。
それも筆を割いてしっかりと描かれているため、読み手は一気に話に引き込まれるでしょう。

己の弱さと不甲斐なさに苛まれ絶望の中ただ息をしている状態の主人公の心理描写が秀逸です。
そしてそんな彼が出会うかつての仲間の妹。
無邪気で、無鉄砲で、だからこそ未来を信じられる彼女との出会いをトリガーに、彼は再び三年前まで身を置いていた世界に触れていくことになります。

トラウマを背負った主人公が再起の道を征くその過程を、どうか一人でも多くの方が見守ってくださればと思います。