第40話 幻想装備たちの不思議なダンジョン攻略―7
ムコツ:
「ヒャーーーーハッハッハ!!来やがれ、有象無象の雑魚のゴブリンどもぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!!」
・狂気を混ぜった様な世紀末の様な叫びの笑い声を上げながらムコツは獲物の十文字槍を振り回しながら突撃し、
周囲のゴブリン達を蹴散らしていく。
悲鳴すら上げられず、無慈悲にも空中へと吹き飛ばされていくゴブリン達。
周囲のゴブリン達はその光景にドン引きし、臆する様子を見せていたがそこを狙う
別の脅威があった。
ダーインスレイヴ:
「何を臆している?貴様らが仕掛けてきたことだろう?」
フツノミタマ:
「さあ、断ち切られたい魔物は誰かナァ?」
ゲイボルグ:
「心臓を捧げよ!!!」
ゴブリン達:
「「「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!?????」」」」
・もはや阿鼻叫喚の地獄絵図とはこのことか。
神話などにおいてその名をはせた伝説の魔剣や魔槍を始め、エクスカリバーの要請に応じた古今東西の強大な力を有した幻想武器達が集っているこの軍勢を前に魔物としては下級レベルに相当する普通のゴブリン達ではほとんど相手にすらならないのは
必然だった。
というかぶっちゃけ弱いものいじめも同然のレベルの有様である。
・数でこそ勝る魔物の大軍勢と云えども著名ある武器や防具の擬人化である彼らが
本気を出せばまさしく一騎当千の活躍。
有象無象の雑魚の代名詞とも云えるゴブリンでは真正面から戦うなどやられにいくも同然。
無論、魔物達もただ単純に真正面から突撃するだけではなく、伏兵なども用意はしていた。
しかし、それを予想していない訳ではない連合軍である。
ケリュケイオン:
「戦術とは常に相手の予想を上回る予想をして何重にも策を重ねることさ」
・ケリュケイオンの言葉に呼応する様に部下の生徒らは各所に合図のための信号弾を空に飛ばす。
信号弾に呼応するように周囲に伏せていた面々が一気に魔法で擬態していた状態を
解除する。
トンボギリ:
「全軍、突撃ィィィィィィィ!!」
ビゼンオサフネ:
「敵軍の背後を突け!」
へし切ハセベ:
「臆するな、勝機は我らにあり!!」
全兵全軍:
『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!』
・凄まじい勢いで敵の軍勢の背後を取り、蹂躙していく。
所謂無双ゲーとも呼べる様な状況下だがこれが良い状況という訳ではない。
本命であるエクスカリバー達が敵の拠点のダンジョンへの突入の時間稼ぎでしかないのだ。
グングニル:
「状況は今の所、我々側が優勢か」
ケリュケイオン:
「だが魔物もこの状況を良く思わないだろう。中堅どころの魔物を投入してくるのは時間の問題だろうね」
ケラウノス:
「そうなったらこちらも主力をどんどん投じるべきだろうね」
アイギス:
「今でもオーバーキルに近い感じですけどね・・・」
・本陣で指揮を執っているグングニルらは状況を見ながら次の作戦を案じている。
本陣に向けて突撃してくるゴブリンライダーなどもいたがそれらは全てデュランダルを中心とした護衛部隊が蹴散らしていく。
デュランダル:
「最近、本来の持ち主のせいでこっちも露出癖ある様な視線をどうにか払拭するのだぁ!!」
ブリューナク:
「だいぶ気にしてたんだな・・・」
ミョルニル:
「原典からして露出狂だったらかしょうがないだろ」
ジュワユース:
「大変だよな、持ち主の逸話次第でイメージが引っ張られるのはな」
デュランダル:
「覚悟しろ魔物共!!私のストレス発散の贄となれぇぇぇぇぇぇ!!!!」
魔物:
「理不尽スギナイカ?!?!?!?!」
・そんなこんなで本陣含めた主戦場は大混戦と化していたがその合間にエクスカリバーたち主力陣は黒幕が陣取っているであろう“不思議のダンジョン”への突入を図るべく、入口へと向かっていた。
幻想装備のダンジョン探索!!~ワンダーランド・ダンジョン・トラベル~ 貴宮アージェ @takamiya_aaje
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