第3話同級生への連絡
高校を卒業してからも定期的に会う仲だった。
しかし、コロナをきっかけにここ数年は集まる機会がなかった。
いつも会うメンバーは10人ほどだった。
愛子は、そのメンバー1人1人に連絡を取った。
『久しぶり。実はクルミが危篤状態です。
面会もできるので、時間があれば会いに行ってください。』
グループLINEを作れば一発で全員に共有できた。しかし、1人1人と連絡が取りたく、面倒だが個々に送った。
早速1人から返信がきた。
『久しぶり。子供が今年受験で、落ち着いたら面会に行くね。』
確かに子供の受験は大事だ。人生がかかっている。でも、少し寂しすぎないか?クルミがもしかしたら今にも死んでしまうかもしれないんだよ?後悔しないのか?
複雑な気持ちだった。
愛子にも子供がいるから、子供を優先するのは理解できない訳ではない。
でも、面会の1時間も作れないのか?
悶々と考えた。
少しするとまた別の同級生から返信がきた。
『愛ちゃん近々お見舞いに行く?私も会いに行きたいんだけど』
麗子からだった。
『私は時間の融通きくから、明日の夕方でも明後日でも大丈夫だよ』
『じゃあ早速で悪いけど明日の夕方はどう?仕事少し早くあがらしてもらって、16時くらいには行けると思うけど』
翌日、愛子は麗子と一緒に面会へ行くことにした。
病室同窓会 @sahara015
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