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概要
誰からも必要とされずに死ぬその前にパリ巡りはいかが。
魔法のiらんど大賞恋愛ファンタジー部門予選通過作。19世紀中ごろのパリ。セーヌ川河畔。中産階級の令嬢プレヌは、一家の特殊能力を受け継がなかったために家族に疎まれ、嫁いだ夫に出来損ないと殴られているところを、一人の青年、ロジェに救われる。「わたしが死んでも悲しむ人なんか一人もいない」哀愁に酔いつつそう言う彼女に、彼はあっさり頷いた。「そうみたいだね。けど請われるまま従順に死んで、それでいいのか?」「--いいわけあるかっ!」眠っていた生来の負けん気を再起させた彼女は、ある望みを自覚する。それは灰色の生活を手紙で励ましてくれた文通相手に死ぬ前に一目会いたいというものだった。ロジェと二人、プレヌは人探しの旅に出る。シャンゼリゼでドレスを、モンマルトルでスイーツを。残念令嬢としての自分に落ち込めばセー
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