高貴なバルクのストーリーでしたわ

いきなり聖アームロック女学院のマッチョイムズ溢れるネーミングからのお嬢様ディストピアが始まり、なんやこの学校!となるわけですが、マーガレット様の慈愛がすべてを洗い流してくださりますわ。腹直筋が赦しの滝の前に厳しい学校環境は修行の場と化すのです。
そしてマーガレット様はヒール役。ちゃんと相手に華を持たせるレスラーの鑑…というのを示してからのチャレンジャーローズ様の登場ですわ!不躾な挑発ですが、その肘はおフランスの断頭台を思わせる切れ味!マーガレット様の大胸筋をお借りしようとするだけのことはありますわね。
全体的にプロレスに対して真摯的と言わざるを得ませんわ。マーガレット様はヒールですが人格者であらせられますので、読後感がスポ根漫画のそれとなっており、爽やかな読み口を味わうことが出来ましたわ。
ただ、強いて言うなら、ローズ嬢とのバトルにヒール味が欲しかった。マーガレット様のヒールムーブと言えば、ゴング前の先制攻撃ぐらいでした。あとは周囲の人気もあってベビーフェイス的な雰囲気でしたから、反則技や凶器を使って試合に尺を割いてもよかったような気がしておりましてよ。

総評:程よいハジケと爽やかさ、ローズ様の心意気、そしてマーガレット様の慈愛が存分に楽しめた良作でしたわ。