鬼と呼ばれた姫は、月ではなく愛を選んだ
- ★★★ Excellent!!!
まるで月の光が静かに降り注ぐ夜のような物語――。『~うぐいす姫~ 鬼と呼ばれた姫は月には還りません。』は、輪廻を越えて繋がる魂の物語です。
かつて鬼と恐れられた姫・晶と、彼女を愛しながらも悲劇に翻弄された陽一郎。その因果が、現代に生きる高校生・陽一の運命へと繋がる瞬間、まるで過去と現在の境界がゆらぎ、読者自身も時の流れに巻き込まれるような感覚を覚えました。
陽一が過去の記憶を完全に取り戻せぬまま、すれ違う二人の関係がもどかしくも切ない。晶が“鬼”としての宿命を受け入れながらも人間として生きようとする姿には、言葉にできない美しさがあります。
転生、運命、宿命、そして切ない愛――この物語はまるで幻想的な詩のように、心に優しく響く作品です。