まるで月の光が静かに降り注ぐ夜のような物語――。『~うぐいす姫~ 鬼と呼ばれた姫は月には還りません。』は、輪廻を越えて繋がる魂の物語です。
かつて鬼と恐れられた姫・晶と、彼女を愛しながらも悲劇に翻弄された陽一郎。その因果が、現代に生きる高校生・陽一の運命へと繋がる瞬間、まるで過去と現在の境界がゆらぎ、読者自身も時の流れに巻き込まれるような感覚を覚えました。
陽一が過去の記憶を完全に取り戻せぬまま、すれ違う二人の関係がもどかしくも切ない。晶が“鬼”としての宿命を受け入れながらも人間として生きようとする姿には、言葉にできない美しさがあります。
転生、運命、宿命、そして切ない愛――この物語はまるで幻想的な詩のように、心に優しく響く作品です。
よくある一人称物の軽々薄々なチープラノベかと思いましたが、どっこい……!
こりゃあ驚いた、伝奇物の雰囲気を踏襲しつつも現代ファンタジーとしてうまく成立させた、骨太で読み応えある作品でした。
序盤暫くの間、アホがアホなせいで話のエンジンが抑え気味でじれったさを感じますが、真実が明らかになるにつれて幾重にも重なった濃厚なロマンスが大きなうねりを伴って押し寄せてきます。
アホに騙されず読み続けてよかった。
作者さんはなかなか策士です。
そして、真実が明らかになると同時にサスペンス要素も強まって生き、予断ならない状況に追い込まれ、気づけば続きが気になってしょうがなくなっている自分がいる事に気づかされます。
とりあえずアホが盛大な勘違いをしていたことに気付くまでは読んでください。
そこから先は自然と読む手が止まらなくなっているはずです。
月から降り立った「うぐいす姫」と彼女に恋心を抱く「陽一郎」との時を超えたストーリーです。
うぐいす姫は、人を喰らいたい衝動を抑え続ける鬼である。まず強烈に訴えかけるこの存在感に惹きつけられないだろうか?
村人たちを守ろうと陽一郎はその身を捧げ、彼女に喰われてしまうも、彼女は鬼の再生能力で彼の身体を回復させては喰らうを繰り返すおぞましい営み。
それはカタチを変えた愛なのだろうか。
己の心に巣食う鬼のひた走る欲望なのだろうか。
ありふれた心の通わせ方が尋常ではない。
愛のカタチ、在るべき姿。
その常識の殻を打ち破るべく、作者様の構成力の光る熱意たぎる渾身の一作。
繰り返される輪廻転生と二人を取り巻く謎の存在に興味が尽きない。
過去と現代、月と地球。複雑に交錯する悲恋の物語の収束を見届けたい。
その昔、想い合うも結ばれず、非業の死を遂げてしまった男女がいた。
陽一郎とうぐいす姫(晶)。
何度転生を繰り返しても、二人が結ばれることは決してなかった。
そして、現代。
陽一郎が、今までとはどうも様子が違う。
名は『郎』の字が欠けて『陽一』。『郎』の字と共に知性を失ってしまったのかアホの子で。
はたして、今世で二人が結ばれることは叶うのか。
恋愛だけではなくバトルもあって、笑いあり涙ありの激アツストーリー。
この大作、読むしかない。
転生といえば今は異世界転生かもしれませんが、やはり輪廻転生もいいですよね。
イケメンたちも多いですが、晶の従者である舞がかわいくて、きっと一番人気になると思います。
私の推しですか? 私は序盤に出てくる、通りがかりの女性(モブ)です。
月で暮らしていた女の子が地球へ来て、うぐいす姫と呼ばれるようになる。
そして、その姫はやがて人を食う鬼となってしまう……
そんな昔話があって、現代へと話がつながっていくのですが、世界観や設定が作り込まれていて、現実にそんな古典がありそうだな、て思わされました。
端的にストーリーを言い表してしまうと、主人公の陽一とヒロインのうぐいす姫が艱難辛苦を乗り越えて、恋人になる……という話なのですが、ただの恋愛ものと違うのは、話のスケールがとても大きいところです。
主人公の陽一がうぐいす姫に会いに月へ行ったりとか、主人公とヒロインにははるか昔に前世があって、その因縁が現代にまで続いていたりとか、他の恋愛系の作品にはない、壮大な歴史と世界観、そして奥深い人間ドラマが体験できます。
一味違った恋愛ものが読みたい、そういう方に特におすすめの小説です。
遠い昔。人々から恐れられていたうぐいす姫と、彼女と共にあった若者。女は人を喰う鬼と恐れられ、男の方は餌となる人間。それでもふたりは心を通わせ合っていた。
だがそれも、鬼を恐れ深い憎しみを抱く村の人々によって引き裂かれる。
転生を経て現代に生まれ変わったふたり。また愛し合う定めのはずが、若者の生まれ変わりである陽一は別の娘に心を動かされたようで……?
二転三転する展開、それぞれの立場に立つ人間によってものの見方や印象が変わります。特にハンターが色んな意味で翻弄してくるもので……。
愛と一言で表すには複雑な感情は、一体どこに行き着くのか。どうなるのでしょう。見るしかありませんね←
昔々、うぐいす姫と呼ばれた女性がいました。あることをきっかけに陽一郎とともに暮らすこととなります。
そんな中で住民が決起してうぐいす姫を殺したのでした。運命の人である陽一郎は彼女の後を追い、長い年月それぞれが転生してうぐいす姫が陽一郎を見守る日々を送っていた。転生した陽一郎はすべて「陽一郎」の名を持っていた。
そして現代。転生したものの「陽一」の名であったためか、うぐいす姫の存在に気づけなかった。うぐいす姫はそれでも「陽一郎」の幸せを考えてそれでよしと思っていた。
しかし、ある出来事をきっかけに、そんなお気楽な日々が変容する。
壮絶な運命に翻弄され、ふたりの仲を裂こうとするハンターたちとの争い。
時間を越えたラブストーリーはどのような結末を迎えるのか。