幕間 「聖都の休日」
聖都に来て初めての休日、テレジアは何をしようかと思い巡らせていたところ、すぐにエリナベルから
「テレジアは聖都に来たばかりでしょ。街を案内してあげるわ」
と提案があった。エリナベルが単にショッピングしたいだけではないかとテレジアは少し疑ったが、聖都の街が少し気になっていたので二人は休日を使って聖都の流行を楽しむことにした。
「聖都には本当にいろんなお店があるのよ。特にこのあたりは最近人気のエリアだから、いろいろ見て回りましょう」
エリナベルは嬉しそうに笑いながら、テレジアの手を引いて街中へと繰り出した。最初に訪れたのは、聖都で話題のファッション街だ。石畳が敷かれた広い通りには、色とりどりの洋服が並ぶブティックが立ち並んでいる。
「テレジア、このワンピースなんてどうかしら? 流行りのパステルカラーで、しかも生地が軽くて涼しいから、これから季節にぴったりよ!」
エリナベルは笑顔で手に取った薄いミントグリーンのドレスをテレジアに見せる。テレジアは少し戸惑いながらも、それを手にしてみた。
「普段はあまりこういうの着ないんですけど……でも、聖都ではこういうのが流行ってるんですね。新しい自分を試してみるのもいいかも!」
とテレジアは軽く笑う。
「そうよ! せっかくだから、この機会に冒険してみないかしら」
エリナベルが背中を押すように言い、テレジアも試着を決意する。フィッティングルームから出てきたテレジアは、普段の真面目で控えめな印象から一変し、清楚かつ華やかな雰囲気に包まれていた。
「本当だ、思ったより似合ってますね!」
テレジアは驚きながら鏡を見つめ、エリナベルは満足そうにうなずき、次に店の端に置かれていたバッグや靴などの他のコーナーにも目を光らせる。
「あと、これに合うアイテムも探しましょう」
二人はワクワクしながら他のアイテムも見て回り、エリナベルのアドバイスに従ってテレジアは同じ色の可愛いサンダルも購入する。その後、二人は聖都で今流行りの美容品店へと向かった。店内には化粧品や香水、ポーションや怪しげな薬草まで幅広く置いていた。
「最近はね、この植物油が流行ってるのよ。肌を柔らかくしてくれるから、乾燥しがちな季節でも安心なんだって」
エリナベルが試しに手に取ったオイルを、テレジアの手の甲に少し塗ってくれた。オイルはすぐに肌に馴染み、テレジアはその滑らかさに驚いた。
「うわ、すごい! ベタつかないのに、しっとりしますね。こんなに良いものがあるんだ......」
テレジアは感心しながら、オイルの瓶を手に取った。
「そうなの。あと、この香水もおすすめ。甘すぎないけど、ほんのりフローラルで優雅な香りなのよ」
エリナベルが香水のサンプルを手渡すと、テレジアは手首に軽く振りかける。ふわりと広がる香りに包まれて、彼女はこの香水がいいものだと感じた。
「これもいいですね。せっかくだから、植物油と香水、両方買ってみます!」
テレジアは笑顔で決断した。二人は次に、日用品やインテリアを扱う雑貨店へ足を運ぶ。店内は、木製のカトラリーや色とりどりな家具、小さな観葉植物など、心をくすぐるアイテムが所狭しと並んでいる。
「テレジアに渡された部屋は一通りの家具が揃っているし日用品を買いましょうか」
「これなんていいんじゃないかしら?」
エリナベルは楽しそうに、淡いブルーの柄が入った上品なデザインのペンセットを棚から取り出した。
「仕事でも使えるしデザインも綺麗だから良いと思うわ」
「仕事ですか......まあ良さそうな品ですし買いますか!」
エリナベルはまた棚を見渡し、次に小さな観葉植物の方へと歩み寄った。
「観葉植物はどう?これなら世話も簡単だし、緑があると心が安らぐわよ」
「私、植物を育てたことがないですけどーー
「大丈夫よ。サボテンであればほとんど水をあげなくていいし、放っておいても育つから。これなんか、まさに初心者向けだわ」
とエリナベルが笑顔で言うと、テレジアも安心したように頷いた。
「じゃあ、この子を連れて帰ります!」
テレジアは意を決してサボテンを手に持ち、その隣に並んでいたシンプルな花瓶も一緒に購入することにする。エリナベルがにっこりと笑いながら答えた。テレジアは、買い物を楽しみながら、テレジアの新しい生活が少しずつ形作られていくのを感じていた。
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エリナベル「えっと、作者のメモによると、今まで毎日投稿をしていましたけれど今日で終わるそうよ。」
テレジア「作者って受験勉強中でしたよね?」
エリナベル「そうね」
テレジア「なんで今まで毎日投稿してたんですか?」
エリナベル「なんででしょうね?」
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🌟偽装聖典と安寧、ついでに聖女 ~明るい未来のために今日も私は聖典を創る~ そろだよ @sorodayo
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