※読み合い企画からのレビューです
ダンジョンマスターの異名を持つ冒険者ルイスは、自分のレベルを相手のレベル+5に変動させるスキルを持っていて──という設定の本作品は、明らかに無双できそうなのにギリギリできない絶妙なバランス感覚で成り立っている
相手を必ず上回れるとは言え、+5程度では楽勝とはいかないし、何よりレベルに反映されない「経験」という要素が勝敗に関わってくるからだ
そのあたり、レベルという概念のある世界であるにも関わらず、過度にゲーム的でなくて素晴らしい
そのスキルのせいか、ルイスは自己評価が非常に低いが、周囲の人々や弟子たちは彼を慕ってやまない
それは、ルイスがルイスであるからなのだが、彼がその事実に気付き、卑下をやめるのはいつになることか
それも含めて楽しみな一作だ
テンポ良く話の展開する異世界ファンタジーです。
主人公はダンジョン探索のある種権威のような人物ですが、冒険先や話の舞台は冬山にエルフの森に王都にとかなりバラエティに富んでいます。
よって、ずーーっと洞窟探索の場面が続いて飽きるという事はありません。
この手のファンタジー物の魅力である色んな舞台を用意してくれて、見せてくれる作品です。
個人的に本作で「面白いな」と思ったのが、主人公の相方の存在。
スライムやドラゴン、喋る剣なんかが定番なのですが、本作ではそのポジションにいるのはクッソ高性能なミミックのエミック君。
あらゆるアイテムを保存管理してくれたり、戦闘の補佐までこなしてくれる頼れる無口なニクい奴です。
この無口な所が個人的に気に入ってまして、話が出来なくとも態度で機嫌や好みがわかるんですね。
それが、非常に愛嬌があります。
「ミミックで、こんなマスコットポジになれるのか」と読んでて感心させられました。
そんな、推しミミックの活躍が見れる本作、ちょっと読んでみませんか?
とある辺境のギルド、そこにはダンジョンマスターと呼ばれる1人のおっさんがいた。
彼の能力は様々あるが、一番の能力は+5レベルになれるチート能力!
ネタバレになるので詳細は語れないので、ぜひ本編の方を読んでいただきたいのですが、みんなに慕われるおっさん主人公は物腰が柔らかく、優しいキャラなので読んでいてなんだか和む時があります。
ですが戦闘になれば歴戦の戦士に早変わり!姑息な真似をするモンスターも瞬殺する強さ!
読んでいて面白く、大変読み応えのある内容となっています。
この作品の良さをこのまま書くと文章が長くなってしまうので、どんな物語が描かれているのか知りたい方はぜひこの作品を1話でも良いのでお試し読みをしてみてください!