うつむいた 僕が知らないひかりをね 肩をゆさぶり 君が言うんだ 

短歌の秋、今回のテーマである「光」、これは様々な解釈やシーンを連想させます。僕はきっと小さな「きっかけ」を切り取る感じかなって思いました。

こちらの作品、まず印象を形作ったのは「雲間」です。テーマと対応する陰のイメージ。でも重く陰鬱ではないです。それは続く「星星」の美しさにに気が付く「きっかけ」です。希望を見出す始まりの「雲間」。情景と歌に「命」を宿す大切な印象を生み出しています。そして星々を「星星」と表現する事で、下句の希望を簡略化せずに大切に想う心も感じ取れます、とても素敵だと思いました。

遥か天空に輝く「星星」、それを見出し呼びかけをする構造は、自らを鼓舞する力強さを感じさせ、美しさや儚さや幸福を短絡的に表現するのでなく、生きると言う事に勇気をもって踏み込み、苦難にも抗う心の支えを得た人の、根源的な美しさの表現にまで至るかと思います。

もう一度書きますが、僕はとても素敵だと思いました。

お勧めします。皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)