4番はエースでピッチャー 5番クロマティはセンター

フィステリアタナカ

6番フィステリアタナカのポジションはベンチ

 「カクヨム」とは、仕事で倒れ療養中のときに出会いました。音に敏感になっていたので、テレビやゲームは煩わしかったんですね。夢中になって読み進め、「王道系でヒロインとイイ感じになるハッピーエンドな作品、他にもないかな」と検索をし続けました。

 ある日「中々出会えないな。ああ、いっそのこと作ってしまえばいいんだ」と気づき、辛かったとき傍にあった「カクヨム」への恩返しではないけれど、物語を作り、ウェブ上に載せることを決心しました。「作るんだし、読んでもらえるのなら、笑えるヤツがいいな」と作りながら笑いについて分析。ボケとツッコミの役割分担重要性を自分なりに考えました。


 ちょっと奥さん。いきなりボケとツッコミですよ。スパイスにはなるけど物語関係ないでしょ?


 とまあ、変なんですね、自分。本丸ではなく外堀から攻めると。そんなわけで考察。


1.ボケだけで笑いを取りに行く。

 読者(聴衆)が既に知っているトピック(共有知識)を踏まえ、そのトピックにおける予想外の展開・裏切りをし、読者(聴衆)自身にそのボケをツッこんでもらう。読み手にツッコミをお願いする感じです。

 時事ネタやパロディーなんかがいい例ですかね。読者が既に知っていることを変化させて笑いを狙う。まあ、時事ネタは風化するし、パロディーもやり過ぎると著作権に引っかかるかもしれないので難しいんですけどね。あと考えられるボケは常識を覆すほどのエピソードを考えるくらいですかね。一発ギャグなんかは絵が無いと成り立たないので、文字だけでは厳しいんですけど。


2.ボケとツッコミで笑いを取りに行く。

 ボケに対しツッコミを入れ、間違っていることを訂正、もしくは別角度、別視点からの指摘をする。

 ツッコミが重要ですね。クイズバラエティーなんかは司会の方のツッコミ(別角度からの指摘)が重要。島田紳助さんや上田晋也さんがよい例でしょうか。ゲストの解答や発言を上手く取り入れ、笑いに持っていく。なかなかできるもんじゃないですけどね。


 ということで、それらを踏まえ作品を作っていくわけですが(何でボケとツッコミ踏まえるのよ)作りやすい形式としては読者側に立つ主人公視点がツッコミ。周りのキャラクターがボケる構造になります。絵や映像が使えないので、今のところこれがベストな解ですね。それで、ボケとツッコミをテンポよく構成していくと。

 他にも、地の文でたくさんフリをして展開を予想させてから、裏切るパターンなんかもあります。


 うーん、外堀かぁ。エピソードあたりの文字数なんかも、短編じゃなければ考えないとなぁ。

 私は一気読みする派なのですが、数エピソードずつ読む方もいます。そんなわけで5分間という隙間時間に読む方々のことを考えると、一般的に1分あたり400文字から600文字読めるので、


 5分×400文字=2000字

 5分×600文字=3000字


 と、2000字から3000字が1エピソードあたりの文字数としての目安になります。隙間時間が6分なら2400字から3600字になるんですけどね。

 まあ、書き始めた頃は1エピソードあたり700字から1500字書くのがやっとで、最近2500字から3500字書けるようになって来ましたね。


 あと、初期の頃からキャラクターごとの一人称の使い分けは意識していましたね。地の文で説明するよりも、テンポよくボケとツッコミができるように、誰のセリフだけ見当がつくようにですね。(おバカだなぁ、自分)俺、僕、私、うち、あたい、ボク、オレをガンガン使っていました。


 テンポよくコミカルに。でも、これらを軸足に作品を考えて作ると「一度しか読まれないんだよなぁ」一度読んだら読者がオチを知っているので、読み返されるにはボケとツッコミのやり取りが余程強くないとキビシイです(いいかげんボケとツッコミから離れろ)「軸足をストーリーの方へ移さないと」と思うわけです。


 上記の考え体験したことを踏まえ、私の場合はキャラ作りが重要になっています。キャラが勝手に動いてセリフが聞こえ、ストーリーが自然と展開する。ストーリーを構築する上で、名前付きの味方側のキャラクターが大事だと感じています。楽しい感じにするには味方キャラのボケとツッコミが大事になると(重視)そう思ったからです。また、名前付きのキャラの数が適正な数であれば、キャラ同士のやり取り、絡み、そしてそのキャラのバックグラウンドの話でエピソードも自然と増えますからね。


 そう考えると国民的人気RPG「ドラゴンクエスト」の「ドラクエⅢ」は物凄いなと感じるわけです。いろいろRPG作品はありますが「ドラクエフォー」と比較してみましょうか。

 「ドラクエⅢ」の旅を共にする味方キャラは特定の名前が付いていません。プレイヤーが自分で付けるんですね。主人公である勇者も自分で名前を付けますが、「主人公」「仲間A」「仲間B」「仲間C」と、この中でのやり取りができないんですよね(仲間内でストーリーができない)味方キャラに背景となるエピソードを付けることができない。(例外として商人の町の話がありますが)

 対して「ドラクエⅣ」は、第一章で「戦士」(とホイミスライム)、第二章では「姫」とお供の「神官」と「魔法使い」、第三章で「商人」、第四章で「踊り子」「占い師」の姉妹。味方キャラに名前が付いていると、この中で物語を構成することができる。第五章で「勇者」が登場し、七人の仲間が集まりながら物語が進行する。

 冒険を共にする味方キャラに特定の名前が付いていない「ドラクエⅢ」はストーリーを厚くするのに、ハンデを背負っているんですよ。まあ「ドラクエⅢ」は終盤に物凄い展開をするので名作の名を轟かせているんですけれどね。だから「ドラクエⅢは凄いな」と感じているんです。


 その他、ストーリーを厚くする方法に「視点の切り替え」があります。(自分素人です。生意気言ってごめんなさい)その名前付きキャラから見た、サブストーリーの側面を入れることで物語が平面から立体的になっていく。そういう風に捉えています。わかりやすい例で言えば「○○視点」とか「○○ SIDE」とかが入っているものですね。ただ個人的に「○○視点」などは、できるだけ、使わない方向で作るようになりましたね。普通に使っている作品もありますけど何となく。不親切になるかもしれませんが「視点が変わったことを読者が認識できる」よう自分なりに工夫するようになりました。「わかってくれ! 読者を信じる!」と身勝手なことをしているわけです。まあ、読者が「?」なったらその先読まれなくなるんで、ギャンブルなんですけどね。わかりやすい例は上にある「オレ」や「うち」などの「一人称固定」ですかね。そのキャラしか使わない一人称を決め、エピソードのはじめの地の文にキャラ独自の一人称を埋めることで「誰の視点か」認識してもらおうと。あとは「マチルダの日常」などのエピソードタイトルで、そのキャラクターの視点と認識できるように試みています。


 作品を作れば作るほど新たな発見があり、「ああ、あの作品はこの技法も取り入れていたのか」と、やってみて初めて気付きます。「この先生、すごいなぁ」改めて思うわけです。


 そんなこんなで、笑える、笑顔になれる作品をこれからも作り続けようと考えています。バッドエンドも思いつきますが、基本ハッピーエンドで。そういうことで皆さん、これからも温かく見守って――、


 えっ? 「あんた『王道系でヒロインとイイ感じになるハッピーエンドな作品、他にもないかな。ああ、いっそのこと作ってしまえばいいんだ』って書いてたじゃん。ストーリー重視なはずなのに力の入れ方間違えているだろ」だって?


 今の実力じゃ、無理!!


 というか難しいんよ。法律的な知識や海外文化の理解、バックグラウンドを読者に合わせる必要があるし、その勉強も必要。整合性が取れないと「読者が矛盾を感じて素直に物語に入り込めない」ストーリーの面白さが減ってしまうのよ。読者が小説をきっかけにその世界を知ったとなると、正しいことを伝えるためにも勉強しないと(と思いつつ、やれていない。行動できてない)王道系異世界ファンタジーの他に、王道系ラブコメを書きたいんだけど、本当にハードルが高い。

 学生時代、もっと遊んでいろいろなことを体験し、かつ勉強をたくさんするんだったよ――いや、今からもできる! 青春はこれからだ!

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