#12. ハバタクセカイ

第12話

制服のそでに腕を通して 

背中がまだ少し 恥ずかしだった



朝露のように きらめいて

鳴り響く はじまりのベル



憧れをいだいて 抱き続けて

夢中になって 明日を追いかけた



夢を 瞳に映して

空に結んだ 未来の姿



視線の先には もう1つの理由

隣になって 声をかけたのがきっかけだった



いつも話していた 楽しかった毎日

一緒に走って 一緒に泣いて 一緒に笑った



騒がしい教室 いくつもの動線

笑い声と 笑顔が 刻まれた場所



眠れない夜も 流した涙も

打ち明けた悩みも 今は 痛みさえ忘れ



さっきまでの今日が 昨日に変わって

足りなかった何かを 埋めていった




そのぬくもりからは 優しさをもらった


そのまぶしさからは 幸せをもらった


その眼差まなざしからは 感動をもらった





今 羽ばたきのとき 

     セカイのこの場所から


今 羽ばたきのとき 

     たくさんの想い出を抱いて


今 羽ばたきのとき 

     涙に囲まれながら 

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