大物感のある主人公レイチェルと不器用不愛想な公爵とのラブストーリー

資金援助のため、駆け落ちした姉の代わりに悪辣と噂される公爵へ嫁ぐことになった主人公レイチェル。
結婚式では新郎の公爵に「愛は誓わない」と言われ、新居=別邸で侍女たちにも放置されるという冷遇ではあったが、レイチェルはむしろ結婚前の忙殺されていた生活よりは快適、と自分でなんとか家事をこなし、1人気ままな生活を楽しんでいた。

しかし、その冷遇は召使たちの謀であったことが公爵ヘレスに知れ、公爵はレイチェルを本宅に迎え、優雅な生活になったと思ったら今度は駆け落ちしたはずの姉が登場し波乱に巻き込まれることになる。

行き違いはあったが実際の公爵ヘレスは不愛想ではあるが決して悪辣ではなく、不器用ではあるがレイチェルをだんだん愛し初めているところが非常に萌える。

奔放な姉に振り回されるしっかり者の妹と、実は愛情深いが表には出ない夫とのラブストーリー……と思いきや、夫の弟が実は曲者で、2人の結婚の妨害策略に翻弄される展開は緊張感に溢れている。

全体的に読みやすく、レイチェルの大物感は読んでいてくせになる。オススメの作品である。