第18話 暗闇のトンネルの中
凛子は先日の同級生の
一見で、色々考えていた
今のままの凛子だと
なんだろ?
見えないオーラーなのか?
バツイチ独身って事が
寂しそうで隙がありそうに
見えるのか?
過信は許されないな…と
思ったのだった
こういう時に
信頼出来るのは
断然!宇宙なので
宇宙に、一度ゆっくり
会って話を聞いて欲しいと
メッセージを送った
宇宙は、いいよと
返事をくれた
凛子は離婚してから
自分なりに何から
始めたらいいのか…
思案していた…。
でもまず…
凛子に異性の相手が
居る事が
大事なのでは
ないかと思ったのだ
かと言って
新たに新しく
知らない誰かと
出逢って、恋愛するのも
まだ考えられない状態
だなぁ〜って感じだった
それで宇宙に…
その異性の相手役に
なって欲しいと頼もうと
思ったのだ
更に、今の凛子は確かに…
心がカサカサ
していたのはあった
宇宙の深い愛情を
注いでもらって
充電したいと
思ったのもある
なので、宇宙に会った時に
その事を打ち明けてみた
宇宙は最初…
少し戸惑ってはいた
確かに、
宇宙が凛子に
告白してきてくれた時に
その気持ちには
答えられない…と
過去に振ったから…
無理もないか…と
凛子は考えていた
でも宇宙が悩んでいた事は
また別の事だった
どうやら宇宙は
過去に
物凄く好きな女性が
居て、その人と
結婚したいと
思っていたが…
断られて…それから
女性不信に
なっているようなのだ
いわゆる
男女関係になると…
別れが必ず訪れてしまう…
トラウマがあるらしい
凛子は初めて聞いて驚いた
宇宙が人を信じれない所が
あるようには感じてはいたが
女性不信だったとは
知らなかった
凛子は宇宙に
こう提案してみた
『お互いの男女の良さを
尊重しあって、
高め合える関係に
向かうのはどう?』
宇宙は男女は
恋愛関係から
始まる固定概念が
めちゃくちゃ強いのと
凛子の考えみたいな
正論っぽい事を
受け入れるのが
苦手みたいで
どんな風に言っても
今の宇宙の心には
響かない感じだった
凛子は気長に
説得することにした
宇宙は自分が思ったよりも
過去のひとみちゃんの
事がここまで
トラウマになっている事に
気づいたのはある
宇宙にとっては
この人と結婚がしたい!と
まで思った女性なのだから
当然といえば
そうなのかも…しれない。
今現在、宇宙は結婚もして
妻も居るのに
まだ…
15年以上も前の事を
引きづって居たのだ
妻はある意味、
そこまで恋々の相手でもなく
恋愛期間は短く
結婚する事になったので
性別は確かに
女性ではあるが…
物凄く特別な想い入れが
あるという程の相手では
ないのはある
しかし、
ひとみちゃんの事は
かなり宇宙にとって
本気で結婚したいと
初めて思った女性で
あるぐらい
かなり宇宙の人生で
考えると特別な
想い入れのある
過去の女性なのだ
過去というのは…
頭で過去と言ってるだけで
宇宙の心の中では
未練という名の…
まだ完全に練り切れてない
未消化状態なのだ
そのひとみちゃんとの話を
初めて
他人の凛ちゃんに
したのである
それは宇宙には物凄い
勇気のいることだった
この気持ちを話す事に
かなりエネルギーを
使ってしまったので
今は凛ちゃんの
ポジティブな提案は
ほとんど耳に入って
いない宇宙だった。
それから
2週間が経ったある日…
凛子は家の中は
毎日、実の妹の介護みたいな
生活を送っていた
妹は凛子の人生を今までも
今も…
かき乱しまくっている
仕事から帰ると
母親と妹の
罵声が聞こえる…
あぁ〜
家に帰りたくない…
凛子はいつもそう思いながら
道草をしていた
妹にはちゃんと夫と子供も
居るのだが…
妹の夫も、妹が家に居ても
家事もしない…
1日中…寝床に居る…
その生活が耐えられなくて…
妹が実家に
逃げ込んで来た事を
良いことに…
妹の夫も別居生活を
選んで子ども達と3人で
暮らしているのだ
なので毎日…
妹が凛子の家の玄関で
仁王立ちで帰りを
待っていて
家中が既に妹の持ち物
だらけになってしまって
完全に…
家などが妹に毒されていた…
凛子は耐えられなくて
なって…
宇宙に元気づけて
もらいたくて…
メッセージを送った
『宇宙〜
あのね…って
妹の愚痴を長文の文章を
書きつづって
吐き出したのだった』
凛子は宇宙が
なぐさめてくれるものと
ばかり思っていたのだか…
宇宙からは
めちゃくちゃ厳しい
文面が送られてきた
『甘えるな!
今の苦悩を噛み締めろ!
肌身でしっかり感じろ!
生きるって
そう言うことだ
生みの苦しみを味わえ!』
凛子はこの文章を読んで
大泣きした
涙が溢れて
止まらなかった…
でも思いっきり
泣いたらスッキリした
ーまさにこれが
宇宙の愛情カツなのだー
山川凛子、まだまだ
人生、山あり谷ありで
先の見えない暗闇の
トンネルの中である
でも宇宙に出逢った事で
真っ暗闇のトンネルでは
なくなってきている
たまーに
一瞬の光が差すように
なってきた
人は一瞬の光さえ
あれば生きていけると
聞いている
真っ暗闇の今までの
凛子の人生は
めちゃくちゃ孤独だった
宇宙はけして
甘やかさせてくれる
表向きの優しい人間でも
男でもない
だけど…
凛子にとって宇宙は
心の奥に灯火を
与えてくれる人なのだ
そして
宇宙を好きになる事で
強く優しい心を
養えつつあるのは確か
まだ凛子も宇宙も
真っ暗闇の中を
それぞれにさまよい
続けては居るが…
ほんと少しずつだが
どちらとも
陽の光が差す方へと
一歩ずつ向かってはいる
凛子はふたりの
そんな明るい未来を
信じたいと思った
ゆっくりでいい
宇宙と隣同士で
同じ景色を見たい…
そう凛子は思っている
ねぇ〜
宇宙…
聞いてる?
凛子の声…
届いてますか…。
シリーズ第1弾〜ツインレイ〜凛子と宇宙の魂のふたごちゃん物語(出逢って1〜5年) 勝美 あい @airintyan
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