第1話
さてと、それじゃあ冰鴉が残した質問を返していこうか。
まずは……【創ちゃんの見た目は?】
ふむ、確かにキャラと言うのは見た目があってこそだと言える。可愛ければ可愛いほど人気が出て、魅力も引き立つ。
デザインが良ければ良いほど、その子がヒロイン……もしくはヒーローだと分かりやすいと言う物だね。
っと、私の姿について……だったね。
まず、大前提として私に固定の姿と言うのは無い。一応姫竜世界では桃色髪を腰まで伸ばしただぼだぼ服を着るのが好きな見た目少女の謎な子……として出演はしたが、アレは冰鴉の指示であの姿を取っていただけだからね。
本来、私の本体は一応本の姿をしているね。これにも一応理由があるのだけど……まぁ、あまり関係無い話だね。
そんな訳だ。姿については君達読者の好きな様に想像してもらって構わないよ。
可憐な美少女でも、妖美な美女でも、イケメンな兄貴でも、渋いイケおじでも、むさいオッサンでも、寝取り物に出てきそうな不摂生のデブにでも……どんな姿にでもなれるからね。
まぁ、お勧めは可憐な美少女だ。変に成人男性で想像しても私が喋る言葉との差異で風邪を引いてしまうかもしれないからね……気をつけるんだよ?
うん……今回の質問のついてはこのくらいかな? それじゃあ、次の質問に行こうか。
【創ちゃんの行動原理は?】ね……なんとも難しい事を聞くねぇ、冰鴉は。
私はとある事を成し遂げる為に動いていてね……その為にも色んな世界を飛び回っている感じだね。
とは言っても、まだまだ実現出来る状態じゃ無いのが悔しいところかな。
……やっぱり、私程度の力じゃ限度があるね。せめて作者ほどの力がないと難しいってのが分かっただけ上々なのかもしれないね。
…………おっと失礼。ついつい想いを馳せながらも冰鴉に殺意が沸いてしまったよ。
ふふふ……大丈夫、私は切り替えが出来る子だ。安心してくれたまえよ。
こんなところかな? 行動原理は。私にはしっかりとした目的がある……それだけでも分かってくれれば良いさ。
じゃあ次に行こうか。
【創ちゃんは何が出来るのか?】
……なぁ、冰鴉。ここは面接会場か何かかい?
いや、まぁ確かに私についての説明をする場所だからこんな質問になってもおかしくはないとは思うのだが……些か言葉が堅苦しいと言うか何というか……
うーん……しょうがないか。大人しく質問に答えるとしよう。
私が出来る事……それは物語に出てくるキャラの操作や、事象の再現。あとは便利な転移とか異空庫だね。
簡単に言えば、【物語の編集】だね。
とは言ってもこれは元ある世界に手を加える事しか出来ないけれどね。1から世界を作れる程の力は私には残って無いからね……ほんと、残念で仕方がないよ。
【創造】と言う力は数多居る作者が持っているけど、創作者とは言えただの1キャラクターである私がそれを持てるはずがない……だからこそ、劣化版である編集までが限界って訳だね。
他に出来ることと言えば……うん、整理整頓や料理が得意だね。
我が相棒な中々に怠惰な物でね、関わってるうちにいつの間にかお世話をするのが得意になってしまったよ。
……我が相棒は別の恋人でもなんでもないからな? 勘違いしないでくれたまえよ。
じゃあ次に行こうか。
……おっと、もう最後なのか? もう少し質問を用意してくれたまえよ。私の事を知る場所なのにその要である質問が少ないとはね……まぁ、いいか。私には関係のない事だからね。
えっと? 質問は……【何故冰鴉の世界に現れるのか?】ね。
端的に言うとしようか。
なぁに、簡単な事だよ。それは私自身、冰鴉の手によって生まれたからだね。
ただの一世界の管理者として生まれた私は、まぁ色々あって今の創作者としての立場に立ってる。ま、正直不相応だとは思っているけどね。
だって考えてもみたまえよ。たかが1キャラクターである私が、自由に数多ある世界を破滅させる事が出来るのだよ。余りにも過ぎた力……元々私が座っていた立場じゃ考えられないほどの能力だよ。
何を考えて冰鴉は私をこの立場に置いたかは分からない……でも、そう無闇矢鱈に破滅させようとは思ってないから安心したまえよ。
……管理してる世界が破滅するのは見てられないからね。
まぁ、纏めるならば私は元々世界を管理する立場……例えるならば、冰鴉作の育りゅう世界に登場する『リア・シオン』。おっと、確か今は『リア・エルシオン』だったか。彼女と同じ立場だった訳さ。
にも関わらず、作者である冰鴉の意向によって今の創作者としての立場に居る。
……なんとも、不思議な物だね。本来なら私自身ごと……消えるはずなのだろうにね。
……さて、とりあえず今回の話は終わろうか。
私の事について知れただろうし、今後からも存分に作品を楽しんでくれたまえよ。
最近は魔王を喰らった転生者がどう動くのかが楽しみでね。うーん、どう干渉しようか……悩みどころだよ。
よし、これで大体2000文字ぐらいかな? それじゃあ、私は創作者としての活動に戻るとしようか。
もし次の話数があればよろしく頼むよ。
……私自身から語る事は無いからね。
創ちゃんについての物語 冰鴉/ヒョウカ @kan_a_alto
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。創ちゃんについての物語の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます