創ちゃんについての物語

冰鴉/ヒョウカ

???からのメッセージ

【???side】


 おや? いらっしゃい、読者諸君。どうやら君達はこの世界を覗きに来たらしいね。


 ん? いや、別に駄目とは言っていない。むしろ良いとも言える。物語は見られてこそだ、見られない物語なんてただの記録でしかない。


 ……む? さては君達、話し掛けられてると気付いてないのかい?

 君達だよ、君達。その手に持ってるスマホ……あるいはモニターから通してこの世界を覗いてる君達だよ。


 気付いたかい?読者達よ。

 ……なに、君達の言いたい事は分かる。「物語のキャラが語り掛けてくるな」だろう?


 確かに、小説に限らないが二次元と言うのは架空の物語だ。あくまで「創られた存在」である私が君達を認識し、話しかけるなんて事が起きるはずもない。


 実際、話しかけると言うよりもこれはメッセージを残してるのに近い気はするがね。本当に話し掛けれるならリアルタイムで会話したいところさ。


 まぁでも、私は君達【読者】を認識し、そして書き込むコメントすらも知ることが出来る事を覚えておいて欲しい。

 もしかしたら君達が理解するのに時間が掛かりそうな用語を私が説明するかもしれないね……その時はしっかりと聞いてくれたまえよ?


 ……そう言えば自己紹介がまだだったね。

 私の名前は◼️◼️◼️◼️——……すまない読者達、我が相棒にNG判定を出されてしまったよ。

 そうだな……ならば【創作者】とでも読んでくれたまえ。気軽に「創ちゃん」呼びでも良いんだぞ?


 おっと、此処で注意が一つ。私は【創作者】ではあるが、作者である【冰鴉】とは別の存在だ、そこはしっかりと覚えてくれたまえ。


 確かに私と冰鴉は繋がりもあるし、連絡も取れる。と言うか一緒にこの世界を創造してる相棒だね。さっきNG判定を出したのも冰鴉だよ。


 まったく、これだから我儘ちゃんは……良いじゃないか、私の名前くらい読者に知られたって。

 おっと、悪口は良くないね……冰鴉だってこのメッセージを見てるんだ、後で文句を言われたらたまったもんじゃない。



 話を戻そうか。

 自己紹介の続きだ。

 性別は雌。牝・♀・女・レディ……色々と表現出来ると思うが、つまりは性染色体がXXの個体って事だ。どうだ、分かりやすいだろう?


 好きなものは創造。世界の成り行きを見届けるのが趣味だね。ついつい物語の先が気になるがあまりに手を出してしまうほどだけれどね。


 嫌いな物は否定。よろしくない文化だ、何事も否定から入る人々が多い中、そんな否定の意見を押し退けて創造しなければならない。

 君達読者もだぞ? 冰鴉が創造した「育りゅう」の世界にどれだけの否定が来た事か。そのせいで冰鴉はストレスを溜め、少し身体を壊してしまった。


 全く本当、否定と言うのはよろしくないね……健康に良くない。

 とは言えイエスマンになれとは言ってないけどね。良い塩梅が必要って事だ。

 それでも難しいって言うなら、そうだな……意見を言うならばまずは【創作者の信頼を勝ち取れ】。そうすれば私達も素直に「なるほど」と思いながら反映するかもしれない。知らない人に一方的に否定されても「は?」ってなるだろう? そう言う事だ。


 それに、別に君達読者が居なくとも私達は創造出来ることを覚えておいて欲しい。

 間違っても「俺が見てあげてるんだ」なんて考えは持つんじゃないぞ? 何とも傲慢な考え、反吐が出るね。


 おっと、また話が脱線した……話を戻そう。


 年齢は◼️◼️。若いだろう? しかし若い方が想像力豊かだったりするのだ。あぁ、幼い頃のおままごとをしてた時の想像力が欲しいよ……良い創造が出来そうだ。


 伴侶は居ない。冰鴉かい? 冰鴉は相棒だけれど……恋愛対象じゃあ無いね。あくまで同業者、協力関係なだけさ。共犯者とも言うね。


 ……こんな所かな? 長くなってしまったね。ついつい無駄口を叩いてしまったよ。もうすぐ1600文字だ、さっさとこの世界の事情について説明しようか。



 ……この世界は、私一人のみに焦点が当てられる。

 私は色々と特殊な立場でね、色んな作品に顔を出す事があるのさ。まぁ、大体は用語説明とかだけだけどね。


 そんな深く物語には関わらない存在であるとはいえ、必ず目に付く存在……そんな私の事を気にならない読者が必ず存在するはずさ。


 まっ、それとは別に毎回新作を出す度に私の説明をするのがめんどくさいと言う冰鴉の意向もあるがね……


 そんな訳で、この世界では私についてを知る世界……と言うことになる。


 あぁ、私は聞かれたことにしか答えない……私自身から私の出身地の話だったりの話をするつもりは無い。

 私がこの世界で答えるのは……君達読者のコメントによる質問だけだよ。


 随分と特異な試みだとは思うけれどね……だって質問が来なければこの世界は一切動かない。私だって別にこの世界が動かなくたって問題無いさ。だって創作者としての活動が私にはあるからね。


 まぁ、次話ではちょっとしたサービスでもしようか。冰鴉が用意した軽めの質問にでも答えようじゃないか。

 ……君達読者のコメント、ほんの少しだけ心待ちにしているよ。

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