概要
嫌いだった。怖かった。それでも彼だけが、私を見つけた。
誰にも期待しない。誰にも頼らない。傷つくくらいなら、最初からひとりでいい。20歳のフリーター、柏木鈴子は、そうやって生きてきた。そんな彼女の前に現れたのは、19歳の羽柴充。女慣れしていて、馴れ馴れしくて、軽薄。明るい茶髪にいくつものピアスをつけた、どう考えても関わらない方がいい男だった。だから鈴子は拒絶した。なのに、充は離れない。笑ってごまかした言葉も、平気なふりをした強がりも、誰にも知られたくなかった弱さも、彼だけは見逃してくれなかった。「俺、りんちゃんのこと好きだよ」冗談にしか聞こえなかった言葉は、いつしか笑えないほど重くなっていく。近づかれるほど逃げたくなる鈴子と、拒まれるほど手放せなくなる充。恋をするには、ふたりとも少し傷つきすぎていた。家族、過去、嫉妬、罪悪感、そして愛されることへ
あなたの応援がこれからも書き続ける力になります。ありがとう。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?