第4話 変化
4話
一月を経ったころ、膨れていた腹は鳴りを潜め、開脚で座る事で息を切らすこともなくなりつつあった。
この調子でいけば、三ヶ月もすれば「ムフフ…」
「…なんですかその気持ち悪い笑いは…」
いかんいかん、口に出てたか。
人間、一ヶ月同じことを続けると、必ず変化が伴うもので、体重は5キロほど減り。
最近は体の見栄えも気にして、ランニングや高重力のトレーニングまでこなし始めたのだ。
「最近頑張っていますからね、変化に喜びが出るのは、好ましい反応です」
サトウは資料をめくりつつワタナベに話しかける。
怪我や、トレーニングで痛みは出ないか、普段の生活は変化したか、食生活意識しているか。
様々な質問を投げかけてくる。
「は〜となると門番立哨の時間にもトレーニングできるようにドローイングなんかも…」
巡回中の歩き方も意識してみましょう。
日中はこの時間とこの時間で…夜間は疲れてしまいますので、立ったままできるストレッチを…
何から何まで付き合ってもらって申し訳ない。
「いえいえ、私どもも、ワタナベさんのおかげで助かってますよ!…何せみなさん長く続かないので…」
ジムは、閑散としているわけではないが、大体いつも決まった顔ぶれである。
無口な女軍人さん、軍隊のお偉いさん、健康思考の奥様方、肉屋のおっさん、日中はこんなもんである。
夕方は学生さんや仕事帰りの人で客層も変わるとのことだが、あまり関わりない。
続ければ変化が出るんです…なかなか芽は出ませんが…
少し寂しそうなサトウに、私は頑張りますよ!と声をかけるが憂いを帯びたイケメンから
「そう言っていただけると思ってました!ささっ今日も張り切っていきましょう!」
彼のトレ魂に火をつけてしまった…しまった…
セルフ◯ェラの為に鍛えたんです… はなまる @hosogiripoteto
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。セルフ◯ェラの為に鍛えたんです…の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます