変化

「ついたよあんちゃん、隣の国だ」

「ありがとうございます」

ついにレザントについた。

「流石にこれ以上はおもりができねえ、ここでお別れってことでいいか?

 精神的にも落ち着いてきたようだし、よかったな」

「ありがとうございました。ここからは自分一人で頑張ってみます。」

拾った青年を放した。終始敬語で、礼儀正しい様子ではあるが、どこかずっと

下に見てきた。

薄着とはいえ、きれいなシルクでできていることからもそれなりの地位であったことが分かる。

いつもなら何かしらで使うとこだが、さすがの自分でも無理だった。

別にそこはどうでもいい、大きな変化が来る。そこがとても頭をよぎってならない。

仲間と話して確信に変わった。

「嵐のにおいがするな」

「そうだろ、そうおもうだろ」

「兵士が簡単に動くようになるのは怖い

 まあただ、経験があるわけではないがな、

 なんせ一世紀以上も戦争はねえんだ」

「俺の先祖はもともと武器商だ、倉庫には今も使われなくなったはずの武器が無限に   眠っている。なあ、別に正しいこととは思ってねえが、争いを起こして俺らの一人勝ちってのはどうだと思う。」

「ただならぬ情報網とカリスマが必要になるぞ。」

「そんぐらい努力でどうにかなるさ。」

「火種があっても薪がなき火はおこらないぞ。」

「中央の大国ザントルと南の小国約20を戦わせる。」

「そんなかんたんにいくか?」

「別に平和とは言ってもたまたま緊張状態が長く続いただけだ

 事件さえあれば簡単にバランスは崩れるさ」

血か、それとも性分か、倉庫の武器が使える日が来る。それだけで

あれから夜がよく寝れなかった。

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激動中世の時代を駆ける とおあさ @shuiwa

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