2.聖魔法を、あと一回だけ/櫻井金貨(紹介No. 16)
今回は、櫻井金貨さん作の胸キュンいっぱいの王道恋愛ファンタジー『聖魔法を、あと一回だけ』を取り上げます。
このコラムの最後、------の後は少しネタバレになりますので、作品を読んでいない方は飛ばしていただけると幸いです。
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紹介No. 16
URL:https://kakuyomu.jp/works/16818093082143100104
話数:4話(2024/10/25現在)
文字数:7,980文字(2024/10/25現在)
投稿状態:完結済
セルフレイティング:なし
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櫻井金貨さんの作品を読んだのは、これまた胸キュンがあふれている恋愛ファンタジー『皇家の呪いと純白の姫巫女』が初めてでした。それからは他の作品も読んだり、他サイトでも交流したりさせていただいています。その縁で『聖魔法を、あと一回だけ』にも出会いました。最初に読んだのはこのエッセイを始める前の2024年8月だったのですが、最近他サイトでもう1度読む機会があり、この作品の良さを改めて実感しました。
『皇家の呪いと純白の姫巫女』(完結済)
https://kakuyomu.jp/works/16817330667213030417
それでは恒例の粗筋ですが、櫻井さんの簡潔かつ分かりやすい粗筋以上のものは書けませんでした。
【粗筋】
聖女クラリッサは、長期間聖魔法を使い続けたため、魔力がほぼ枯渇して生命の危機にさらされている。そんな折、彼女の幼馴染である王子イーサンが実母の王妃に毒を盛られ、昏睡状態に陥った。クラリッサは「あと一回だけ」のある決断をする。それでイーサンはどうなったのか。そしてどんな未来が彼らに待ち受けているのだろうか。
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初めて読んだ『皇家の呪いと純白の姫巫女』もそうだったんですが、櫻井さんの作品は「基本ハッピーエンド」とおっしゃる通り、いつも胸キュンがいっぱい詰まっていて読後もハッピーな気分になれます。『聖魔法を、あと一回だけ』ももちろんそうなのですが、途中で切なさが最高潮に達した後にタグの通り、ハッピーエンドが来ます。ずっと溺愛だけだと飽きますが、本作は切なさと幸せのバランスと緩急の付け方が絶妙で最後まで飽きさせません。
本作は、8000字という縛りのある他サイトのコンテストのために書き下ろした作品だそうですが、もう少し長いお話でじっくりと読ませていただきたいと思わせるお話でした。二重応募が問題なければ、カクヨムコン10【短編】のカクヨムネクスト賞を狙えるのではと思いました。
カクヨムネクスト賞については『カクヨムからのお知らせ』に詳細が載っています:
「【カクヨムコン10】カクヨムネクスト賞が求める作品は? 編集者にも聞いてみた!」(2024/10/24)
https://kakuyomu.jp/info/entry/webcon10_next01
「【11/8(金)Discord開催】ロシデレ担当編集者に聞く、短編→長編メソッド」(2024/10/31)
https://kakuyomu.jp/info/entry/webcon10_next02
『聖魔法を、あと一回だけ』は短編ですが、櫻井さんの恋愛ファンタジー長編の最新作は、2024年10月31日に完結したばかりの『仮面の王女と精霊王国の最強魔法騎士団長は、不器用な恋をする』です。故国で虐げられていた王女ブルーベルが豊かな自然と精霊が息づく嫁ぎ先の土地で愛と希望を見つけ、花開いていく物語です。
『仮面の王女と精霊王国の最強魔法騎士団長は、不器用な恋をする』(完結済)
https://kakuyomu.jp/works/16818093083492730756
櫻井さんは小説だけでなく、エッセイ『世界の片隅で今日も生きてます』も書かれています。おいしい食べ物や美しい景色、櫻井さんの素敵な日常など、読むのが楽しいエッセイです。
『世界の片隅で今日も生きてます』(連載中)
https://kakuyomu.jp/works/16818093075307847063
『聖魔法を、あと一回だけ』にレビューを投稿したら、櫻井さんは拙作の粗筋や更新再開予定まで詳しく紹介してくださり、とても感激しました。
櫻井金貨さんの近況ノート「【御礼】『聖魔法を、あと一回だけ』レビューをありがとうございました(田鶴さま)」(2024/11/5)
https://kakuyomu.jp/users/sakuraikinka/news/16818093087937222542
『聖魔法を、あと一回だけ』への私のレビューはこちら: https://kakuyomu.jp/works/16818093082143100104/reviews/16818093083383758259
【追記2024/11/15】
櫻井さんがまたもや近況ノートで本作を紹介してくださいました。本エッセイの売りを分かりやすくまとめてくださっています。ありがとうございます!
櫻井金貨さんの近況ノート「これからの執筆計画・お知らせなど(11月)」(2024/11/10)
https://kakuyomu.jp/users/sakuraikinka/news/16818093088302884594
【追記2024/11/24】
櫻井金貨さんにまた本エッセイのことを紹介していただきました。メビウスの輪のように交流の輪が切れることなく続いていくのが実感できて嬉しいです。
今度は近況ノートだけでなく、櫻井さんの創作論・評論エッセイ『カクヨム初心者が自分の居場所を作ろうと試行錯誤する日々の記録帳』の栄えある最終話で『迷える子羊の読書録』を取り上げて下さいました。『迷える子羊の読書録』には、今は「物書き徒然日記」と「お勧め、読んでみた!」という別のコーナーもありますが、元々、今まで読んだカクヨム作品の感想やレビューを公表し、作品を紹介して作者の皆さんを応援するコンセプトで始めました。その点に着目していただけて光栄です。
櫻井さんのエッセイは、そのタイトル通り、カクヨムで投稿し始めて色々試行錯誤されてきた記録ですが、投稿開始1年を機に初心者マークを外すことにしたそうです。これからの執筆活動を応援しています!
櫻井金貨さん作『カクヨム初心者が自分の居場所を作ろうと試行錯誤する日々の記録帳』第30話(最終話)「カクヨムとカクヨム仲間に感謝!」(2024/11/23)
https://kakuyomu.jp/works/16817330669421766434/episodes/16818093088967992176
櫻井金貨さんの近況ノート「【執筆日記】初心者エッセイを更新(最終回)」(2024/11/23)
https://kakuyomu.jp/users/sakuraikinka/news/16818093089100335065
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↓まだ読んでいない方はネタバレがあるので、飛ばして下さい↓
第3話の最後が切なさのピークでどうにかならないの?!と思わせたところで最終話の大どんでん返しが来て胸がジーンときました。
クラリッサの護衛騎士カエンがクラリッサをかっさらって2人のハッピーエンドになるかもと思ったので、イーサンとのハッピーエンドは結構意外でした。でも私は元サヤが好きなので、このハッピーエンドでよかったです。
ちょっとシチュエーションは違いますが、クラリッサとイーサンがお互いを想うがために途中すれ違ってもハッピーエンドになる点は、オー・ヘンリーの『賢者の贈り物』を彷彿とさせました。
8000字という字数制限ゆえに詳細な描写は割愛するしかなかったと思いますが、最後まで読んでもっと知りたくなったことが色々ありました。例えば、クラリッサがカエンのために残した『辺境の街シストへ行け』というメモをイーサンがどうやって入手したのか、彼の実母の王妃が成さぬ仲の義息子を王にしたかったのはなぜか、時戻りで彼女は助かったのか、その後どうしたのか、などです。2番目と3番目の疑問はコメントの返信でお答えいただきましたが、いずれ長編化してその辺りのことやクラリッサとイーサンのその後など、読めると嬉しいです。
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