第2話 破局(B)
「うあっ、も、もうダメだっ出る! なあ、
「うん……あっ、いい……ぁっ、いいよ武志きてっ」
「ゔっイッく……ぅおおおっ円夏っ円夏ぁあああ――!」
「んんんっ」
わたしの
「はぁっはぁっはぁ……っはぁ〜疲れたわあああ……」
武志が満足そうな顔でわたしの上に倒れてくる。少し重いけど、頑張った彼をわたしは優しく抱き止めた。
「あー……円夏いい匂い愛してる」
わたしの首元に顔を埋めた武志がくんくんと鼻を鳴らし何やら頭の悪そうなことを言っている。それ、よくやってるけど……もしや前世は大型犬だったりする? 好きだから許せるけどちょっと変態チックだと思う。
けれど、こう見えて普段の彼は一流大卒のエリートビジネスマンなのだ。歳は少し離れてるけど顔も良いし背だって高い。友達には「円夏の彼氏はスパダリ」ともっぱらの評判だ。そんなスゴい人が自分の前でだけダメダメになっている。武志のこういう姿を見るとき、わたしは自分が少しだけ特別な存在になった気がするのである。もちろん実際にはそんなことは全然なくて、単に「気がする」だけなのだが。
「あっ、そうだ。なあ、次の土曜、ちゃんと空けといてくれたよな?」
まったりピロートークの最中、武志が思い出したように言った。
「え、土曜日?」
わたしは彼の腕枕に頭を乗せたまま、きょとんとした顔で彼を見つめ返した。
「何かあったっけ?」
「えっ。おいおい……嘘だろ? 円夏を俺の実家に連れてくって言ったじゃないか。いい加減、親が会わせろって煩いんだよ」
慌てて捲し立てる彼に、わたしは小さく舌を出した。
「う、そ。冗談だよ。大丈夫、ちゃんと覚えてるって」
「お前なあ……はぁ」
武志が呆れつつもホッとしたように息を吐いた。
「あはは、ごめんごめん」
「ったく、頼むぞ。特にお袋が張り切ってるからすっぽかしたりしたら何言われるか分かんないからな」
「え、なんか怖いんですけど」
なんか古いドラマとかでよくある息子の彼女――将来の嫁候補――を母親が品定めする展開だろうか。だとしたらおそらくわたしは不合格なんじゃないだろうか。実家は貧乏ってわけでもないけど中流の下の方って感じだし、最終学歴高卒(普通科)だし、現在の職業はフリーターだ。対する武志はいわゆるスパダリだし、実家もけっこうお家柄が良かったはず……。
わたしきっと「こんなどこの馬の骨かも分からない娘」とか「武志を誑かす泥棒猫」とか言われちゃうんだ。……いやまあ、そんなこと現実に起こり得るとは思えないけど。
でも絶対あり得ないだろうと思うと――希少価値的な意味で――逆にちょっと言われてみたい気もするから不思議。そして万が一実際に言われたら失笑不可避。
「――……おい、お〜い。おいっ、円夏ってば」
「――!? んあ、なに? ごめん。ちょっとぼうっとしちゃった」
「大丈夫かよ。疲れてるみたいだし、今日はもうこのまま寝ようか」
「うん……なんかごめん」
「いいって。おやすみ。んっ」
「ん」
触れるだけのキスをして、武志は寝る体勢に入った。そして五分もしない間に軽く鼾をかき始めた。
「……お疲れのようですなぁ」
わたしを気遣ってくれたようでいて、その実、武志自身のほうがよほど限界だったのだろう。お気楽フリーターなわたしと違って企業戦士の彼は日々社会の荒波に揉まれているのだ。推定される彼我の疲労度合いの落差たるや比べるのも申し訳ない。
「戦士よ、いまは安らかに眠れ」
そっと腕枕を外す。朝までこのままじゃ腕が痺れてしまうだろうし、腕枕ってイチャイチャするための演出としてならともかく枕としての寝心地は微妙……というかぶっちゃけ悪いし。首が疲れるんだよね。
それにしても土曜はご両親紹介イベかぁ……。これまでにも何度か促されていて、その都度なんやかんやと理由をつけてはぐらかしてきたのだけれど、ついに年貢の納め時がきたようだ。
「……どうしよ」
いまさら会わないわけには行かないし、
「わたし、この人と結婚するのかなぁ……」
こてんと顔を横に向けて武志の寝顔を観察する。うーむ……、イケメンがおるぞ。十個上だからいまは……三十五だっけ。現状でこれなら将来もきっとイケオジだろう、たぶん。……いや待てよ、案外こういうタイプに限って禿げたり太ったりしちゃうのかも。武志もこの頃少しお腹出てきたし。
まあ、そうなったらなったで、わたしは別に気にしないけど……本人的にはどうなんだろうか。
出会った頃の武志はナルシストって感じではないけどそこそこ美意識高めのお兄さんて感じだったんだよねー。香水とか小物類とかも気を使ってたし。でも最近はそうでもない。
理由はたぶんわたし。武志はわたしを手に入れたことでたぶん満足しちゃったんだと思う。偏見かもしれないけど、世の中の大半の男性は異性にモテたい以外の理由ではあまり自分の外見なんて気にしないと思うんだよね。
で、武志の場合もご多分に漏れずで、わたしと付き合う以前は女にモテるために少しでも自分を良く見せようと努力していたんだろうけど……今となってはわたしという彼的に満足――または納得――のいく彼女を捕まえることに成功したから、しかもその彼女との結婚も見えてきたものだから、段々と見た目を取り繕わなくなってきたんだろうと思うのだ。
……いやなんかこう言うと、わたしの自己評価が高いみたいでちょっとアレだけど……。でも、きっとそう。要するに小島武志という男はガールハントという狩猟生活から引退したのである。
こういうのなんて言うんだっけ。釣った魚に餌をやらない? ……は、なんかちょっと違うよな。武志は現在進行形でわたしによく構うし。うーん……ま、いっか。とりあえずその類義ってことで。
で、結局何が言いたいかというと……わたしはこの期に及んで迷っているのだ。外堀の半ば以上を埋められた今になって結婚というものに対して大いに及び腰になっている。相手が武志だから、ではない。これは「わたし、結婚したいと思ったことなんてあったっけ?」という根本的な話なのである。
はっきり言おう――過去一度もない。
わたしは少女時代「将来の夢はお嫁さん」などという女の子らしい女の子ではなかった。お転婆どころか腕白で、どちらかといえば男の子らしい女の子という表現がぴったりな、それはそれはやんちゃなお子様だったのだ。その上、比較的二次性徴が遅かったこともあり中一くらいまではしょっちゅう男の子に間違われていたし、遊び仲間ももっぱら男の子ばかりだった。
さすがに中学を出る前には肉体的にはすっかり女の子になりきっていたし、遊び仲間としか思っていなかった男の子たちから自分の身体がどういう目で見られているのかもなんとなく分かるようになっていたので、「あらやだ、わたしっていやらしい目で見られてたのね」てな感じで急激に羞恥心なんかも芽生えたりしたわけだが。
その後、高校時代に一つ上の先輩に告られてなんとなく付き合って、もちろんすることもしちゃったわけだけど、果たして彼との間に恋愛感情があったかは分からない。
その後、何人かとそういう関係になったけど、わたしにはいまだに恋愛云々がよく分からない。
誰かを好きになることはある。けど、それが友情なのか恋愛感情なのかはよく分からない。一応、自分は異性愛者だとは思うけど。
んー……異性に抱く友情はもう恋愛感情ということで良いの? ……なんか違う気がするな。
恋人ってなに。セックスをしたら恋人だろうか。それもきっと違うだろう。世の中にはセフレという括りもあるわけだし。
今現在、武志とは恋人同士ということになっているけれど、本当のところ自分と彼の関係が何なのかはよく分からない。個人的に一番しっくりくるのは「一緒にいて苦ではないし、求められればセックスするのもやぶさかではない程度には仲の良い異性」ということになるだろうか。……うん、自分で言っておいてだけど酷いな。
あ、今ちょっと閃いた。武志を参考にするなら結婚したいほど相手を好きになるのが恋愛感情なのではないだろうか。そいで、お互いに恋愛感情を抱いている二人が交際すれば恋人同士になる、と。うん、なんかそれっぽい。いやでもこの説が正しいとやっぱりわたしは武志に対して恋愛感情は微塵も抱いていないということに……。しかもわたしたちが恋人同士ではないという証左にもなってしまうジャマイカ。おっふ。
まあ極論、もっと早い段階で別れるなりなんなりすればよかったのだろうけど……。武志は結婚は考えられなくても一緒にいて心地良いと思える相手だったのだ。歳が離れているせいもあって包容力があり、わたしはただそれに甘えていればよかった。だから目指すゴールの違いに気づいていてからも離れるに離れられなかった。
あのねー、人間そう簡単に割り切れないからね!?
……って、誰に対する逆ギレやねん。
「くぁ」
やれやれ、堂々巡りでとうとう眠くなっちまったぜぃ(韻踏んじゃった)。もう考えるだけ無駄な気がしてきた。ま、なるようにならぁね。よし、寝る!
「――それで、えーと……まる子さんだったかしら?」
「……いえ、あの……まるかです。お母さま」
すました顔でわたしの名前を間違える武志ママン。一瞬、流そうかともおもったが、わたしは遠慮がちにツッコんだ。ちがう。惜しいけど、それは国民的アニメの主人公だ。ちなみにそれもあだ名であって本名ではない。
「あら、ごめんなさい。でも、まる子さんのほうが語感がよろしいのではなくて? いっそのこと改名してみてはいかが?」
「……えーと、一応両親が付けてくれた名前なので改名とかはちょっと」
「そう。まあ、別に丸だろうと四角だろうと私は構わないのだけど。話がそれましたね……本題に戻しましょうか」
「……はぁ」
わたしが構わ。この人、マイペースすぎて草。
「あなた、最終学歴は」
「高卒です」
「現在のお仕事は? 何かされているの?」
「フリーターです」
「ふうん。職種はどのようなものなのかしら」
「えっと、飲食業です。ロスバーガーでバイトリーダーやってます」
「……そう。まあ、いいでしょう。それでは、お父さまのご職業は?」
「会社員です」
「どちらの会社にお勤めなの?」
「□△工業っていう会社ですけど……ご存知ないですよね」
「□△工業……?」
「――ママ、叔父さんのところの系列だよ」
「あら、そうなのね。それで、そちらでの役職は?」
「たしか……係長だったと思います」
「……失礼だけど、お父さまのご年齢は?」
「? 今年で五十二歳ですけど……?」
「五十二! その歳で係長ですって?」
「……父は平凡なもので」
「なるほど。さもありなん、とは正にこのことね」
武志ママンはわたしを値踏みするように睥睨しそうつぶやいた。つぶやきにしちゃでかいけど。
「それで? あなたとうちの武志さんとの関係は」
「えっ」
えぇ……。わたしはちらりと武志を見やった。
「……」
小さく頷く彼。
「えーと、その……いわゆる恋人同士と申しますか。親しくお付き合いさせていただいております……」
「恋人」
「はぁ、一応」
「まる子さん、我が家がどういう家かはご存知よね」
「えーと、はい」
ここへ来る直前に知りました。漠然といいとこのお坊ちゃんなんだろうなぁ……とは思っていたけど。まさかフリーターのわたしでも知っているレベルのそこそこ有名な企業の創業家一族だったとは。わースゴい。
……って、なんでもっと早く言わないのさ武志のバカー!
なんでも、言ったらわたしが逃げると思ったらしい。はいそれ正解! 事前に知ってたら絶対にこんなとこまでノコノコ付いて来てないってのー!
「そう。なら、その上で聞きますが――あなたは“身の丈に合う”という言葉をご存知かしら?」
「はぁ……まぁ、一応」
高卒ですけど文系なので。
「そうですか。では皆まで言わずとも分かりますね」
「……えーと」
つまりこれはアレだろうか。いやまあ、もう最初っからそういう結論ありきの流れだったんだけどさ。
……しかしどうしよう。いまこの瞬間、ボールはわたしの手の中にある。ここでボールに「身を引きます」的な言葉を込めてストライクゾーンに投げ返して差し上げれば武志ママンはそれをキャッチして大変満足なされるのだろうけれど……それじゃなんというかつまらない。ここまできたらもう、お約束を最後までやりきってほしい。
「……ママ、いい加減やめてよ。円夏も困ってるよ」
「ぇ。いやぁ~……あははは」
たしかにわたしは現在進行形で非常に困っている。しかしその原因はなにも武志ママンばかりではない。そのご令息であり、わたしの恋人――と、世間一般では呼ぶであろう存在。つまり、この場で唯一の味方であるはずの存在――である武志の存在も、いまやわたしを大いに困らせる原因となっていた。困惑させられているともいう。理由は色々とあるがまず言いたい――
ママってなんだよ!!
ないわー。まさか武志がマザコンだったとは……。人は見かけによらない……ってこともないのかな? 思い返せば二人きりのときの甘え方とかわたしに母性を求めていたようにも思える。なんとなくだけどマザコンて高学歴イケメンに多いイメージあるし。いやまあ偏見かもだけど。
それにしたって
いやー、百年の恋も冷めるってこういうことかー。…………ん? あれ? これ、もしかしてわたしったら恋しちゃってた??
うーん……そうかそうか、そうだったのか。どうやら、冷める程度にはわたし、武志にお熱だったみたい。ついさっきまでわたしの中に確かにあった彼に対する熱意。それがいわゆる恋愛感情というものだったのかもしれないね、たぶん。今や霧散してしまったし、結局よく分からんけど。うん。まっ、いいや。もう、色々とどうでもいいッスわ。
とりあえず、
「えっと……じゃあ、わたし帰りますね」
わたしはお暇を宣言し、席を立った。
「そう。お気をつけて」
こちらの安否などまったく案じておらんでしょうに。
「は? お、おい円夏――」
「武志、いままでありがとう」
「ちょっ、いままでってなんだよ!?」
「言葉通りだよ。武志の隣は楽しかったけど、将来まで考えた場合、わたしの身の丈には合わないみたい。ごめんね」
「おい、いきなりなんだよ! お袋の言ったことを気にしてんのか? なら、そんなもん関係ない。俺達の将来は俺達が決めることだ」
「……跡取り息子なんでしょ? もっと現実を見たほうがいいよ。わたしみたいに家柄も大したことなくて頭の軽い女じゃ将来、社長夫人なんて務まらないよ」
「そんなもの、べつになんとでもなる」
「いやー、ならないんじゃないかなー」
「俺がなんとかしてみせる」
「……武志さ、嫁ぐってどういう漢字書くか知ってる?」
「嫁ぐ? 漢字……? 急になんの話だよ」
「まあ、たぶん知ってるだろうけどさ。女偏に家って書くんだよね。要するに、嫁ぐということは文字通り女が嫁ぎ先の家に入るってことなの。わたしもいまどき流行らないとは思うけど、入る家の格がそれなり以上の場合、やっぱり入る側にもそれに相応しいだけの格が必要だと思うんだ」
ほんと、くだらないとは思うけど……まあ、そういう身分差的なものって、どうしたってあるよね。
「――というわけで、さようなら」
「待てって」
さっさと帰ろうとするわたしの手首を掴み、武志が縋るように言った。
「お前しか居ないんだ! お袋たちとは別居すればいいし、なんなら俺は家を出たってかまわない――」
「会社を継がないってこと?」
「そうだ。だから頼むよ……捨てないでくれ!」
「……」
イケメンの涙目のお願いいただきましたー。……うん、まったく響かないしむしろさらに冷めた。というかやめて……これ以上晩節を汚さないで!
「武志さん、せっかく円夏さんが自ら身を引こうとしてくださっているのに、みっともない真似はお止しなさい」
おのれ武志ママン。まる子呼びはやっぱりわざとだったんやな。もはやどうでもいいけど。
「なにがみっともないんだよ! ママは少し黙ってて!」
「まあ、なんですかその口の利き方は。あなたをそんなふうに育てた覚えはありませんよ」
「なら、育ててないんじゃないの」
「なんですって!」
武志の子供じみた反論を機に、親子の言い争いは徐々にエスカレートしていった。わたしを置き去りにして。本人たちはたぶん真剣なのだろうが、こうしてはたから聞いていると痴話喧嘩のようにしか聞こえない。なるほどー、仲良いんですね。
激しくどうでもよかった。
「じゃあ、あとはご家族でごゆっくりー」
わたしは今度こそ撤退をはかった。
が、
「あっ、待ってくれ!」
またしても武志が食らいついてくる。んもー。
「待たない」
「なんでだよ!?」
「……わたし、お母さんをママって呼ぶ男の人……生理的に無理なの」
「――――」
なんかもうめんどすぎてつい本音が。
武志が見たこともない顔で絶句している。これは……あれかな。もしかして、自分が
はい残念! もう色々と残念! 残念が飽和状態。
「それではお母さま、お邪魔しました。武志、元気でね」
よし、帰ろ。
来るときは二人だった道のりを一人で歩く。足取りは軽い。さすがにさっきのいまでまったく寂しくないと言えば嘘になるけど、それよりもなんだかわくわくする。
武志には若干束縛癖があったし、ここんとこ半同棲みたいな状態になっていたから正直、わたしにプライベートな時間はあまりなかった。今日からは自由だ。バイトのシフトを武志の予定に合わせる必要はないし、休日は好きな時間に寝起きできる。好きな音楽――武志とは趣味が合わなかった――だって爆音で聴けちゃうし、もう――太るぞとか言われないから――夜中にジャンクフードを我慢する必要だってない。オナニーだってし放題だもんね。なんとなく武志に悪い気がして我慢してたけど……ぶっちゃけ、アレは別腹なのだ。
「……玩具も買っちゃおうかな」
さっそく通販サイトを開く。歩きスマホで大人の玩具をチェックする女。……うむ、お行儀がよろしくありませんねー。武志ママンが見たら卒倒するんじゃなかろうか。
「ほほぅ……最近はこんな感じになっておるのねぇ……ふむふむ……おおっマジかこんな機能まで? なるなる……あ、コレかわいい! よし……ポチッとな。…………買っちゃった」
しかも翌日配送。グヘヘ……こりゃ、しばらくは爛れた生活――ただしソロ活動――になりそうですなぁ。
「――んお?」
通販サイトを離れ、適当にブラウジングを繰り返していたわたしは、とあるイベントのバナーに目が釘付けになった。
「魁……もうそんな時期かあ」
魁ロックフェスティバル。東北地方最大級の野外音楽フェスで、わたしは十代の頃から毎年参戦していた。けど、武志と付き合うようになってからここ二年は行けてない。彼はそういうのに行くようなタイプではなかったので。
「ふむ……」
今年のラインナップもなかなか良き。しかもまだチケットが残っている。つまり……
「行くっきゃないな!」
わたしはあまり考えず二日通し券をポチッた。
「よし」
問題はホテルだな。
ぼくたちの関係は恋愛じゃない(はず) @andynori
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