「経済と政治がわかる！未来をつかむビジネスの教科書」

1.5 経済指標の見方 – ビジネスにどう活かすか？

最後に、ビジネスの世界で重要なのは、マクロ経済やミクロ経済を表す「経済指標」を読み解く力です。経済指標とは、経済の健康状態や動向を数値で表したものであり、将来の経済の動きを予測するために役立ちます。

たとえば、GDP（国内総生産）は、国の経済規模を示す主要な指標です。GDPが成長しているということは、その国の経済が活発に動いていることを示しています。GDPが伸びれば、消費者の購買力が増え、企業の売上も増加する可能性が高くなります。

また、失業率もビジネスにとって重要な指標です。失業率が高いと、消費者は収入が不安定になり、支出を控える傾向にあります。これは企業にとって、売上が落ちる可能性があることを意味します。

一方で、ミクロ経済の視点では、個別の企業や業界に特化した指標が重要です。売上高や利益率、競合他社のシェアなど、企業が直面する具体的な課題を評価するために使われます。たとえば、コンビニの例で考えると、同じエリアに複数の店舗があった場合、各店舗の売上高や来客数を分析することで、どの戦略が成功しているのかを見極めることができます。