反応
輝夜の口から語られる天之御中主神様の本当の目的。
僕を亜神の中でも高位の存在とすることによって神域にまで引き上げる、という眉唾に聞こえてしまうような目的。
「……そうなんだ」
それに対して、僕は返答に困ったかのような答えを返す。
事実として、本当に困っていた。
例え、もしそれが本当だとしても、僕のやることは変わらないからだ。この街を守る一人の神主として、やるべきことを為すだけだ。
例え、そこにどんなデメリットがあったとしても。
僕が止まることはない。止まれない。
こういう時の為に、僕という存在がいるのだ。この街の危機を僕が自分自身の身のことを考え、指をくわえて見ているようなことはない。
「それ、本当なのっ!?」
「……それはっ」
「嘘っ」
なんて反応を見せた僕の前で、甘夏に時雨、水樹の三人は驚愕の表情を浮かべて慌て始める。
「駄目。それは許せない」
「そうだよねっ!」
「えぇ、そうね。そんなの、絶対に認めることは出来ないわ!」
「……同意。絶対に、認められない。許せない」
「当然よ。例え、相手が神様だとしても、千夜のことは譲れないわ。まだまだこちらが受けた恩を返せていないもの」
「どうにかして、止めないと……」
「いや、止めるのは簡単よ。亜神になるだけ。ギリギリ、間に合ったわっ」
そして、そのまま僕を置いて認めない、という結論を出し始める。
「……」
そんな議論を僕は素直に眺める。
「ねぇ……実際のところはどうなの?貴方は輝夜の言う通り、亜神になれば、ような感覚はある?輝夜の神託通りになるかしら?……これまで通り、私たちと生活出来なくなる可能性はあるかしら?」
そんな僕に対し、甘夏の方が実際のところはどうなのかという疑問の言葉を向けてくる。
「……うーん」
その言葉に対し、僕は自分の状況を確認する。
「あー、確かにそうなるかも」
「「「「……ッ!?」」」」
その上で、僕はサクッと輝夜の言う通りになるかもしれないという結論を下すのだった。
最強陰キャ神主は底辺配信者!~誰も潜らないダンジョンで活動しているせいで注目を一切浴びなかった底辺陰キャ配信者が、人気配信者である幼馴染の美少女を助けたことで人気になるそうですよ?~ リヒト @ninnjyasuraimu
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