ーーー「なんか変な「夢」を見た気がする」

真夏の深夜、エアコンの1時間切りタイマーで

楽園から地獄へと変わったいつも通りの寝室で

じんわり乾いた喉のなかでそう呟いた


周りと比べて眠りが深く、

あまり「夢」を見ないタチなのだが

先刻見たであろう「夢」に少し引っ掛かりを

覚えながらベットから起き上がった


たがその引っ掛かりもすぐ忘れ

乾いた喉を潤すことへ脳をシフトチェンジし、

冷蔵庫へと半覚醒のまま向かった。


「…うわ、なんもねぇ…

…えぇ…コンビニぃ…?」

3人暮らしにしては小さめな冷蔵庫を空け

そう零したが、正直コンビニに行く気は

さらさらない、、、なかったのだが、、、


「ただの水はなんだかなぁー…」

今の時代らしい悩みを天秤に掛けるや否や

既に足取りは玄関に向かっていた

その頃には先程の引っ掛かりはおろか

「夢」をみていたことすら忘れ…

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夜、猫、道 @EKITAI-NEKO

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