硝子のような手に、触れたかった

宇津井は絵を描くことが好きだった。
それ以外は排斥するような生き方。絵以外は何もいらない姿にイライラした私は、心の中である呪いをかけてしまった。
「描けなくなってしまえ」と。

そして…

憧れて、憎む。
何かを失って、何かを得る。
それに対する後ろめたさと、引き寄せられる真っ直ぐな心情が描かれた作品です。