第3話 震災への備え方(体験を生かした自己流)
私流ですが、非常時への備え方をご紹介します。震災以外にも参考になれば嬉しいです。
1.みんなで行動すればいいってわけではない
ひとりひとりが考えることをやめちゃうから。そして、年齢や障がいによってそれぞれが持っている体力が違うし、大事にしたいものも違います。
『赤信号みんなで渡れば怖くない』みたいな状態になるのは避けましょう。
あくまでこれは震災発生直後津波が起きるくらいまでの話です。
ひと段落したら、たくさんの人がいるところに集まった方が非常食とか道具とかが集まりやすいという面もありますね。
2.非常食はローリングストックが最強
普段から多めに備蓄して、古くなったものから食べて回していく方法が一番安定しています。
あと水です。食料より大事かもしれないです。
地震が発生して津波が起きてすぐに蛇口をひねったんですが、水は止まってました。
当時は景品で当たった2Lの水が偶然あったのですが、持ち運ぶ場合には大きく感じました。
一人暮らしの場合とかは特に500mlの水も常備しておきたいです。
3.食材の置き場所に注意
震災時、私の家にはお菓子が大量にあったはずだったのですがその上が食器置き場でした。見事に食器が床一面にに割れていたので、保存食系は食器の遠くに置くとかした方がいいかもしれないですね。
地震対策のツッパリ棒は、棚は支えてくれたけど中身は吹っ飛んでました。食器もそうだし本棚の本とか……。
冷蔵庫は無事だったのでゴムで止まるタイプだと、中身が吹っ飛んで周辺が危険地帯になることがないのかもしれませんね。
4.震災後むやみに外に出ない
わたしはこれで死にかけました……。
皆さんも正しい避難の仕方、その時々によって変わるということも事前に把握しておいてください!
小学生や中学生のとき、地震の避難訓練があると揺れが収まるまで逃げないとならいました。
今でもそうかも。
避難訓練では長くて一分くらい揺れてることを想定して、机にもぐらされてたんですよね。
ただ、東日本大震災のときは30分経ってもいっこうに揺れが収まらない。
しかもすごい大きく揺れてるし。
たしかにこれは、学校で習った通り「下手に動いたら天井が落ちて死んじゃうかも。外に出た瞬間崩れたコンクリ塀につぶされるかも」って本気で思いました。
でも時計をずっと見て、「あれ30分も経ってるし……。避難するか、習ったし」って感じで外に出てしまいます。
外に出たらビックリするくらいしーんとしてて、「あ、完全に出遅れた」と思って焦りました。
途中大きめの車が追い越していって、すごいスピードを出していました。その人(たち?)も焦ってたんでしょうね。
「乗せてー」って思って手をあげたけど素通りでした。
その様子を見て、「あれ、やばいかも?」と思って早歩きしますが、30秒後くらいに下水道っぽいところから、ぼこぼこ水が出てきます。
「え、嘘、これ津波!?」
ってなる瞬間です。
津波っていうワードは頭に浮かばなかったですが、「水が来る!!??えぇ!?」って感じです。
なぜか津波ってのが頭になかったんですよね。
事前知識って大事ですね。
急いで引き返して(一人でよかった。だからとっさに決断できたと思う…)、家の扉を閉め階段を6段くらい上がったところで、ざっぷん津波が……。
両親がモデルルームの設計通りにローンを組んで家を建てたんですが、窓がでっかくて、津波が来る様子がきれいに見えましたよ(遠い目)。
なぜか傘を持って家を出たんですね。雪か雨が降ってたのかな。
焦りすぎて家の庭に落としていたのを覚えています。
っていうか焦るの遅いですね。家を出るまで傘を持つくらい余裕があったんです。
傘は言うまでもなく津波に流されていきました。
家族からは武勇伝のような扱いをされましたが、そもそも家からでなければこんな危機一髪をしないですんだんです。
自分が住んでる場所、これから起きそうな地震(東日本大地震は予想以上だったとはいえ、ちょっとは警告されてました)、予想される被害を考えて、必要なときだけ避難しましょう。
わたしが見た家ごと流されてるのは、家の壁がトタンで出来てるような築年数が古い建物です。
海に流れてたり、道路にトンネルみたいに流れ着いてたり。
あと、安く作られたようなお店。
店名を言うと怒られそうだけどGE●とか100円ショップとか跡形もなくなってるのを見かけました。
民家の場合、一階にいるのも注意した方がいいかもしれないです。
程度の差はあれ、水が隙間から入ってきちゃったり、どこかを破ってきてしまったり。
なのでよっぽど古い家だったり、もしくはとても地盤が低かったりしたら逃げた方がいいかもしれないけど、それ以外は自宅で待機しましょう!
私の家の場合、窓は割れずにじわじわと隙間から水が入ってくるだけでした。
水族館のような感じ。
地震対策された家は大丈夫だと思いますが怖いので二階に避難した方がいいですよね。
5.震災が起きた時のことを、一緒に暮らす人ときちんと話し合っておく。
よく話し合っておかないと、とても非効率なことが起きてしまいます。
震災直後は、連絡手段も非常食も、交通手段も限られています。
わたしの家族は話し合いを怠ったために非効率なことをしてしまい、疲れたし命の危険にさらされ、親戚や避難所の方に迷惑をかけることになってしまいました。
1).生死、居場所を避難所や家に書置きしておこう
これをやらなかったせいで、お父さんとお母さんはどちらも勤務先から遠い場所にある家まで歩いたり、親戚から自転車を借りてパンクさせて結局家までたどり着かなかったりしていました。
わたしも書置きを公民館などにすればよかったんだと後になって気づきました。
父親は、家には行かずに避難所と死体安置所をまわったそうです。
こういう点も話し合い不足から生まれる無駄な疲れポイントですよね。
2). ここに非常時用のコレが置いてあるよって家族みんなが知ってるように
家族みんなが知ってないと意味ないことも。
非常時に家族が揃ってるとは限りません。
6.大事なものを家に取りにいかない
震災当時、おばあさんは買い物にでかけていてトンネルをくぐっていました。
そこで地震にあいます。
おばあさんは逃げてくれたらよかったんですが、思ってしまうんですね。
「孫が家にいる!!」
大事なものってサブタイトルに書いちゃった…てへ。
まあ引き返したらすぐに渋滞で、津波発生。
私とおばあさんは合流できず……。
あ、命は無事でした。
その様子を見ていた民家の方が多くの人を家に上げてくれたらしいです。
ありがとうございます。
このことからわかるのは、取りに行かない方がいいです!
どうせ間に合わないし、子どもって案外しっかりしてます。
大人がいても判断が遅くなって逆に危ないまであります。
信じるしかないですね。
そして、足腰が弱い方などがいた場合……。
7に続きます。
7.自分の命より大事なものってあるか、それは何か冷静なときに考えておく。
例えばペットが大事だとしたら。
ペットがいなかったら、生きてても廃人のようになってしまうというのであれば、助けに行った方がいいでしょう。
たとえ死んでしまっても。最期の瞬間は会えるかもしれません。
それは、その人それぞれの価値観なので咎めることはできないです。
ただ、それは冷静な時に決めておいた方がいいと思います。
震災のときの熱気に包まれて、判断を間違えたら取り返しがつかないので。
足腰が弱い方を助けたいって気持ちを大事にするか、これからの人生で助け続けるか決めるのも、ぜひ冷静に決めてください。
まとめ
・非常時の備蓄品は大事
・非常時に備えた知識は大事
・結局は臨機応変なところもある(知識はそれでも役立つ)
・自分の命を優先しよう
東日本大震災から学ぶ幸福論 盟友カラス @ainlet
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
わたしをかたどる/玉三
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 2話
能登半島地震/響恭也
★21 エッセイ・ノンフィクション 連載中 6話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます