概要
妊娠を望む男と子供が産めなくなった女が出会い、ふたりが取った選択は…
薬を盛られ盛り場で倒れ込んでいた男、水無瀬悠里には妊娠願望があり、男性を相手に売春を繰り返し、その日暮しを続けていた。そんな悠里を助けた女医、松浦京香は自身も悠里と同じように売春をし、それで学費を作っていたことを打ち明ける。
社会的な軋轢の中を生きてきたふたりが出会い、悠里の妊娠をさせ、そうして授かった子とは…。
冬寂のフェチをたくさん詰め込んだ(笑)、生殖SF短編。
社会的な軋轢の中を生きてきたふたりが出会い、悠里の妊娠をさせ、そうして授かった子とは…。
冬寂のフェチをたくさん詰め込んだ(笑)、生殖SF短編。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!最後の瞬間が来るまで、僕は彼女のことを想っていたい
僕にとって女の人は恐怖だったし憧れでもあった。
でも京香さんはそのどれでもないようだった。
妊娠したい僕と、生殖医療を研究する京香さん。
自分が自分であるために、自分を他者に差し出さなければ進めなかった二人。
「たまに空しくなるんだ」
「子供をたくさん作れたとしても、このままじゃ、ずっと誰かに消費されて、すりつぶされて、いつか消えてしまう」
自分らしく生きていくことがままならないこの社会で、生産性を期待され、消費されていく命。
人格を否定してまで産むことを期待されるのに、産むことを望むと人格が批判される社会。
はたして、命を「おもちゃ」にしているのは、どちらなのか。
胸を打つほど美し…続きを読む