漆黒輪舞曲～堕天使と皇帝の禁忌恋愛譚～

第7話 天啓のアウトドア、堕天使たちのキャンプ

雨が止み、空が徐々に晴れ渡る中、レオンとカイは計画していたアウトドアに出かける準備を整えた。ホテルでの滞在から解放され、二人は再び自然の中へと足を踏み入れることに決めた。

「天気も回復したし、予定通りキャンプに行こう。」

レオンが笑顔で言うと、カイもにっこりと応じた。

「うん、楽しみだな。今日は晴れてくれて良かった。」

カイが荷物を確認しながら答える。

キャンプ場に到着すると、二人はテントを張り、キャンプファイヤーの準備を始めた。自然の中でのひとときが、二人にとってはまた違った楽しさをもたらしていた。

「さて、テントを張ったら、焚き火を囲んでのディナーだな。」

レオンが指示を出しながら、テントの中に荷物を運び込む。

「了解！これで快適に過ごせるはずだ。」

カイが荷物を運びながら、テント内を整理していく。

しかし、テントのサイズが予想以上に狭く、荷物も多かったため、二人の間には思わぬ困難が待っていた。

「うわ、これじゃあ狭すぎるな。」

カイがテント内の狭さに驚きながら言う。

「本当に狭いな。荷物を整理しないと、どうにもならないな。」

レオンも同意し、荷物をテントの隅に寄せていく。

「これだけ狭いと、寝るときもぎゅうぎゅうになりそうだな。」

カイが少し困ったように言う。

「そうだな。寒さも心配だし、お互いにくっつくしかなさそうだな。」

レオンが真剣に言うと、カイも少し照れくさそうに頷いた。

キャンプファイヤーが暖かさをもたらし、外は涼しくなってきた頃、二人はテント内での睡眠準備を始めた。寒さを紛らわせるためにも、どうしても体を寄せ合わなければならなかった。

「さて、どうする？」

カイがテント内でレオンに問いかける。

「まずは、こうして荷物を整理して、空いたスペースに座ろう。寝るときは、どうにかして体を寄せ合うことになりそうだな。」

レオンが指示しながら、テント内のスペースを作っていく。

「そうだな…」

カイが少し照れながら、レオンの言葉に従う。

テント内に広がるスペースに座り、互いに体を寄せ合いながら、寒さをしのぐ準備を始めた。レオンが少し緊張した様子で、カイに声をかける。

「カイ、こうやって体を寄せ合うのは、ちょっと恥ずかしいな。」

「うん、確かに。でも、寒さには勝てないし、これも中二病的な試練だと思えば、どうということはないかもな。」

カイが少し苦笑しながら言う。

二人は、体を密着させながら寝袋に入る。寒さを紛らわせるために、さらに近づく必要があった。狭いテント内で、互いの体温が心地よく感じられた。

「これで、少しは暖かく感じるかな。」

レオンがカイに向かって言う。

「そうだな。こうして一緒にいると、寒さも少し和らぐ気がするよ。」

カイが笑顔で答える。

テント内での密着感に、二人は少しずつ慣れていく。最初は少しぎこちない感じだったが、次第に自然な流れで互いの体に寄り添うようになった。狭い空間で、互いの体温を感じながら、二人の距離がより一層縮まっていくのを感じていた。

「レオン、こうしていると、なんだか落ち着くな。」

カイが静かに呟く。

「うん、俺もだ。お前と一緒にいると、安心できる。」

レオンが優しく応じる。

そのまま、二人は静かな夜を迎え、テント内の狭い空間で寄り添いながら眠りに落ちていった。外の寒さも忘れるほど、互いの存在が心地よく感じられた。夜が更けるにつれ、二人の間には深い絆が育まれていった。

翌朝、朝日が差し込む中、テント内で目を覚ました二人は、昨晩の出来事を思い返しながら、微笑み合った。寒さを乗り越えた先にある温かい絆を感じながら、彼らはこれからの冒険に胸を躍らせていた。

「今日も一緒に楽しもうな、レオン。」

カイが笑顔で言う。

「もちろん。お前と一緒なら、どんな冒険でも楽しめるさ。」

レオンが優しく応じる。

二人は、そのままテントを出て、新たな一日を迎えた。キャンプの経験が、二人の絆を一層深める大切な時間となった。