デバフクエスト 第1話 「レゾナンス」

今日は釣り日和だった。


俺は女たちがまだ寝ているほど早く起きて、近くの池へ行った。


池の水は動かず、めっちゃ静かだった。軽い風が吹いていた。


空気を吸い込み、「完璧だ」と呟いた。


落ちていた枝を拾い上げて、紐を結んで、即席の釣り竿を作った。


前の世界じゃ、こんな安い素材で、こんなに良い竿なんて作れるわけがない。「ああ、この能力はやっぱり便利だな」と思った。


やっと釣り竿ができて、釣りを始めた。


「へへへ、こんな釣り竿じゃ絶対にダメだな。」と一人ごちた。


次の瞬間、紐が引っ張られた。


「なんで?」


竿を引くと、怪獣みたいな魚が水面に現れた。


「すごい、ヒーロー!」


後ろから声が聞こえた。振り向くと、女たちが歓声していて、ぴょんぴょん跳ねるたびに胸が揺れていた。


「うるさい!」と俺は叫んだ。「なんでみんなこんなところにいるんだ!?」


ライムは声を上げた。「いつものドキドキしていた心が落ち着いたので、ケイデンスが逃げたと思いましたわ。」


シャープは「寝ているケイデンスを見ていたんだもん」と言った。


メーターとフォルテも同じ理由だった。


とにかく、怪獣魚を殺し、みんなを追い払った。


***


ため息をついた。


高レベルの呪文で、すべての怪獣魚を倒した。


イライラするけど、せめてワイフより怪獣を釣るほうがましだ。今、魚だけはずだ。


もう一度、釣り糸を投げた。次の瞬間、また引っ張られる感覚がした。引くと、人魚が現れた。


「キャアー!」と人魚が叫び、俺に突進して抱きついてきた。


「どこから来た!?」


人魚は「キャーキャー」とだけ叫んだ。


「へえ、他に何か喋れないのか?」


「キャーーー」とハート形の目をした人魚が叫んだ。


「ヤバイ。水着小さいし、喋れないし、オカズかよ?」


人魚は目を丸くした。


「そんなお菜じゃない!食べないよ!まあ、いいや。」


人魚が俺の足に抱きついたまま、俺は手を上げて呪文をかけた。池は紅に染まり、全ての生命体が枯れた。


人魚は恐れ逃げていった。


***


「今回こそ、絶対に失敗はずだ!」


俺はもう一度座り、釣り糸を投げた。


次の瞬間、何も起こらなかった


次の瞬間、また何も起こらなかった。


次の瞬間、何かが引っ張られた。


「何だ!?」


竿を引くと、池全体が持ち上げた。


「ふざけるな!」


竿を半分に折った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

レベルダウン・強くなりたいだけなのに、死んで異世界に行ったら、既に最強だった @hapihapikaroshi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ