第6話
「いくぞ。せーのっ!!」
優は勢いよく扉を開け最初に入ってきたやつを殺そうとした。だがここで予期せぬ自体がおきた。
「「「ギャギャ!!」」」
3匹同時侵入。怪物たちは小柄な体を利用し、3匹同時に飛び込んできた。
「クソっ!!」
扉のすぐ近くにいた優は一番最初にターゲットにされた。
怪物たちが優を床に伏せさせ馬乗りになり持っていた棍棒で俺をタコ殴りにする。
「ぐあっ!!」
骨が軋む音がする。殴られすぎて意識が飛びそうだ。どうすればいいんだ。頭が回らな.........
「オラァ!!」
風牙は優の上に陣取っていた怪物たちをまとめて蹴り飛ばす。
「起きろ優!!!殺される前に殺すぞ!!」
「……」
「おい優!!起きねえとまじで殺されるぞ!!」
「あぁ.....」
俺は意識が朦朧とする中考えた。どうすればあいつらを殺せるか。あいつらは死ぬ時どんな顔をするのか。黒い欲望が優に滲む。
「右の1匹を先に殺る」
「え?」
風牙が呆気にとられている中、優は右側にいた怪物に突っ込む。ナイフを上から振り下ろす。その時、ナイフは黒い闇を纏った。
「ゲギャ!!」
怪物は一気に突っ込んできた優の攻撃に防御が間に合わず片目を切られる。怪物が片目を切られ、血を拭う間に優は後ろへと回り込み喉にナイフを添えてこう言い放った。
「死ね」
ーーブシャア!
辺りに血が飛び散る。
「あと2匹地獄に送ってやる」
優は残りの怪物に目を向けた。怪物たちは仲間の血を顔に浴び顔を拭っていたが、こちらに突っ込んでくる様子は無い。
ビビっているのか?仲間が殺されてんのに情けねえやつだな。
「風牙」
「おう。わりぃちと面食らってたわ」
「突っ込むぞ」
「おう!」
「キャッ!」
「ギャギャ!!」
怪物たちは新しい獲物を見つけたと言わんばかりに顔を歪ませた。
やばい!!姉さんが狙われた!!
姉を目掛けて一目散に走り出す怪物たち。ダメだここからじゃ絶対に間に合わない。
「やめろぉぉぉぉおお!!!」
俺は走りながらナイフを突き出した。なぜそうしたか分からない。けど【俺】はこうすれば怪物たちを殺せると確信していた。
ちっぽけなナイフが闇を纏い一直線に伸びる。闇が意志を持っているかのように怪物たちの首を切り飛ばした。
「なんだこれ」
「優!姐さん!大丈夫か!」
「あぁ俺は平気d」 「グッ!」
クソ!頭が割れるように痛い!何だこの痛みは!
「優!しっかりしろ!」
「優!?」
風牙と姉さんの声が遠くなっていく。あぁ起きたら夢だったってオチはねえかな?
優の意識が闇へ沈んでいく。
絶望に満ちたこの世界で うるうる @ururun_0609
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