輝く夏の思い出として、心に残り続けるお話。かけがえのない黄金の子供時間
- ★★★ Excellent!!!
小学校の夏休み。
内気な男子ゲンちゃんを誘いに来たのは、同じクラスの女子のレイちゃん。
外に遊びに行くのをためらうゲンちゃんを、やや強引に連れ出します。
でも、こんなふうにグイグイ引っ張ってくれる子でないと、家にこもりがちなひょろひょろしたゲンちゃんは、自分の殻を破って外に遊びに行けなかったでしょう。
夏休みの戸外は、暑い日差し、草や木の匂い、蝉の鳴く声。
遊ぶふたりの描写が素晴らしくて、子供の頃の夏の日がこみあげてくるようでした。
夢中で遊ぶふたりだけの黄金の子供時間。
そしてふたりは、不思議なものも見つけます。
それは、成長していく過程で脱ぎ捨てていくものの象徴なのでしょうか。
輝く夏の思い出として、消えず心に残り続けるようなお話です。
余韻もいいです。
ぜひおすすめします。