死は怪力乱神を語る。金属が自ずから人を殺す奇怪な事件の真相とは。


散在していた事件を繋ぐと、徐々に見えてくる怪異の立ち起こる理由。

物語のなかで人の感情の行き違いは広がり、憎悪は重なる。
その歪な思いは、やがて取り返しのつかない事態へと繋がってゆく。

怪異は人を害する。

しかし、そう仕向けたのは人である。
人を害する存在もまた、人でしかない。

この物語を読み終えたあなたは、きっと様々な哀切の念を抱くことでしょう。

鏡堂達哉怪異事件簿その五。
物悲しくも、面白い!

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