血術使いの最弱賢者

@haruhitonoie

第1話イベントは突然と

ここは街だ………商店街といったほうが正確だろうか、

店のガラスを見て、自分を確認する 。青い目に赤い髪。

(うん、いつもの俺だ。)

すると……どこからか声が聞こえて来た。

「きゃああ!!!誰か止めて!」

少女は、ホウキにまたがって突進している

クリっとした目に、アニメみたいな声。豊満な胸。身長は百五十センチぐらいだろう

か、金髪に目が緋色だ。服はセーラー服?学校の生徒なのだろうか。とても可愛い

ザ・猪突猛進という感じで進んでいる。

「空間を網羅せよ、血術ノ桁、二。【空間権威】」

これは血術という俺しか知らない能力だ。この術は十二まで桁があり、桁は術の固有パターンだ。

桁の二は自分を基準に3m³の空間を知り尽くし、操作できる。

血術は血を媒体にしており、とても複雑だ。

それより――――

たすけたい。いや、助けなければいけない。

体から血が吸われていく感覚がある。だが………空間をえぐりとって、

少女の威力の方向とえぐり取った空間をぶつける。

すると……スピードが止まった。

「きゃああああああああああああ!あああ………?止まって…?」

すてん。少女がホウキごとペシっと地面に落ちる。

そこに向かって歩み、声を掛ける。

「大丈夫か?」

「だ…、大丈夫です………あなたは??それよりあの術は???」

はて、ここはお礼を言われて終わるのでは?

少女は興味津々で俺に近づく。

近い近い近い近い!

(そんなに近づかれたら……胸にあたって……!)

少女の吐息がかかる程の距離に来た時、少女は声を上げる。

「何をみてるの?もしかして……

十賢者!???」

なんというか、クエスチョンが多いですなお嬢様……

ちなみに十賢者というのは世界最強の十人で、魔法、剣、などなど、

すべての"強さ"のみに特化した組織であり、権力者でもある。

俺は十二歳かそこらしか生きていないが、これだけは言える。

十賢者になりたい!!!

十賢者になるためには手段が二つある。

一つは国内最大で四年制のアートナイト学園首席卒業。

二つ目は偉業を成し遂げること。

二つ目は難しい。だから、学園卒業をして狙うのが一般的。

しかし………この少女はなんだ?

冒険者ギルドに入って登録までしようとしたら、

隣に少女がいるのだが……名はサクラといい、

アートナイト学園一年生だそうだ

彼女は血術に興味津々で、「あの術を教えるならなんでもしてあげる」

など、地雷発言ばっかりするのだ。こういうタイプは正直、面倒くさい

そんなサクラは今、冒険者としてクエストを受けた俺についてきたのだった



次話,【学園入学】

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