冒険者ギルド

昨日は散々な目にあった…行く所が毎回めっちゃ遠いんだもん。わざとにしか見えなかったけど


しかも宿を取るときを苦労した…あんまりやり方がわからなくて「宿空いてますか?」って言ったら相手が顔真っ青にして宿中の金と宿の全室の鍵渡してきたんだもん…さすがの俺もこれは違うってわかった


今日は冒険者ギルドへ行く。親父のように勇敢な冒険者になるために。


部屋を出て、下の階にある食堂でご飯を食ってから外へ出た。ご飯はとても美味しかった。いつも山の中で質素な食事しかしてなかったから感動した。味付けって塩以外にあるんだな


冒険者ギルドは街の中心の大通りにあるらしい。今いる所は安い宿だから少し歩かなければならない


俺は親父のようになるという夢の第一歩を今日踏み出すんだと思うと少し不安ながらも楽しみでもあった。


俺は豪快な足取りで街を歩きようやく冒険者ギルドまでついた。


大きな建物で一際目立っていた。人の出入りの数、大きな看板。


ここが冒険者ギルドか…始めてみた…親父は怖い場所だからって子どもの俺を連れて行ってくれなかったから。


俺は扉の前で立ち止まって一息飲んだ。俺は覚悟を決めて全身に力を入れて扉を思いっきり開けた。


中には大きいテーブルがあちらこちらに、奥にはボードが。何よりものすごく体格のいい人がゴロゴロいた。


入った瞬間みんなが俺を見た。


みんな怖い人ばっかりなんだけど…昨日それよりも怖い人を見たから、あんまり驚かないけど…

てかみんな俺の方みてるんだけど…


「なんだあいつは?」「見たことあるか?」「すんごい筋肉だぞ」「きっとAランク以上だぞ」


周りを見渡して受付っぽいところを見つけてそこへ歩いていった。いかつい人はずっと俺のことを見てくる。


「ここで冒険者登録できますか?」


「は、はい!こ、こここでできます」


「じゃ、じゃあ冒険者登録を」


「は、はひ!!」


受付の人は慌ただしく紙やら水晶やらをテーブルに出していた。


「とりあえずこの紙に必要なことを書いてください」


えっと名前、年齢、できること……できること!?


最後だけ雑だな……そういえば入る時にスキルがなんとか言ってた気がしたな書いておこ


「これで」


「あ、ありがとうございましゅ!で、ではこの水晶に手を」


「この街に入る時にやりましたけど…」


「あれはあくまでも犯罪歴を調べる魔法具、これは強さを表す魔法具です。強さと言ってもいろいろな強さもありますが、これは強さというものには何でも反応します。この水晶は光の色と強さで強さがわかりましゅ。強い方から金、赤、緑、青、白と5段階なります」


なるほどそれで最初の冒険者ランクが決まるのか。俺も何年を鍛えたし、赤悪くて緑くらいまでいっている自身があるな。


「では水晶の上に手をおいてください」


俺は水晶の上に手をそっと置いてウキウキした気持ちで色が出るのを待っていた。


水晶の真ん中からうっすら光がついてきた。

周りのいかついおじさんたちも受付の女の人も水晶を一点張りに見ていた。


水晶に色がついた


色は……………………………………………………………































白色だった


豆粒みたいな光の強さで


「「へ?」」


「あれ?」

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