姿
やっと入れた。やっぱり王都って厳重なんだったんだな。オレが小さい頃は親父の顔パスだったから。
門を越えて街へ入った。たくさんの人、いろいろな人の声、たくさんの建物。
「なつかしいな…もう何年ぶりだか」
小さい頃の記憶は曖昧だが懐かしいということだけわかる。なぜなら懐かしいから
冒険者になりにこの街に来たんだった。でも冒険者のギルドってどこにあるんだ?街の人に聞くしかないな…
「すみません、冒険者ギルドってどこですか?」
「キャァァァァァ!!」
一回倒れてから体を起こすまもなく引きずるように何処かへ行った。
なんで俺を避けるんだ?変なことしたっけな?
「すみません、冒険者ギルドってどこですか?」
「うわぁぁぁぁ!!やめてくれ!命だけは!命だけは!浮気したことは謝るから!どうか命だけはーー!」
そのまま変な走り方でまた逃げて行った
やっぱりなんか変なことしたっけな?俺の顔に変なものでも…………!
家についてある窓を見て絶叫してしまった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!なんだコレ!これがおれ?!どうしてこんな顔に!こんな体が………だからみんなこんなに怯えていたのか」
意外と簡単に受け止められてしまった。自分の体だからなのか…とにかくこんなんじゃ人に聞けないな…いや聞けそうな人に聞くしか…
そうだ!僕の見た目が怖いなら、見えない人に聞けば良いんだ。例えば……あそこにいるご老人とか!!
「すみません、冒険者ギルドってどこにありますか?」
「あ、あんだってーー?」
「だからー!冒険者ギルドってどこですか?」
「あんだってー?」
「だ、か、ら、冒険者ギルドはどこですか!」
「あー。それならそこの道を真っ直ぐに進んだらあるよ」
街の大きな道を指して言ってきた。
「ありがとうございます!では!」
よし少し変なことはあったがこれで冒険者ギルドへ行ける。長い道のりだった…これでやっと念願の冒険者に!
「ありがとうございました。では!」
そう言って去ろうとしたら老人が僕の服を掴んできた。
「ちょっとまってくれよ………小僧」
「はへ?」
あれさっきより威圧的な感じが…それに力強すぎない!?全然離してくれないし、離せないんだけど!
「せっかく手助けしてやったんだ。今度はわしの手助けをしてくれるよなぁ!」
あれそんな口調だっけ!?それになんか大きくなってない?あれ?俺より大きいんじないか?
「ということでわし、行きたいところがあるんじゃ」
「は、はぁ」
「それでのう、最近年で足がうまく動かせないんじゃ。ということで今日一日わしを背負ってくれないかのう?」
「で、でも僕用事が…」
「わし足が痛いんじゃ。わしさっき助けたよね?助けたよなぁ!」
「は、はひ!今日一日ご一緒させていただきます!」
僕は1日老人の言いなりになるのであった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます